第13話

「夕立だ、言葉クン。喫茶店にでも

寄っていこう」

実葉が急にふりだしたスコール

を恨めし気に眺めながら

言葉を駅前の喫茶店に誘った。

「ハイ、先生」

逆らうことを知らないようなこの

素直で純朴な少女は、一もにもなく

実葉の申し出を受けた。

二人が奥の窓側の席に向かい合ってすわると

過度な緊張感が生まれ、周りにも伝わりそうだった・

実葉と言葉の前にホットコーヒーが運ばれてきた。

時は冬。

体を温めるのには最適なようだった。


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