第3話

「プレゼンって

プレゼントじゃあないかしら ??」


 きっと、あたしにお詫びの品をくれるつもりなんだわ。

 この前は、浮気してごめんって言いながらさ。


「それなら サプライズを

狙ってるのかも

ウフフ」


 そう思っていると、夕方には女と、別れて車に乗って帰ってくるリーダー。

 てっきり、泊まりかと思ったら珍しいわね。


「ただいま」


 聞こえるか、聞こえないかのトーンで静かに、帰宅するリーダー。


「おかえりなさい~

今日は どこに 行ってたの ??」


 あの後、ファミレスから買い物に、2人で行ってたの全部、見てるけどね。


「あっ

喫茶店に行ってた」


 うん、そうだよね。

 喫茶店で、時間つぶしてたよ。


「そのあとは ??」


 問題は、ここからよ。

 よく、わからない女となにを話してたの。


「散歩に 行ってたよ」


 散歩て。

 喫茶店を、出たらすぐ車に乗ったでしょ ??


「えっ

散歩してたって?

1人で 歩き回っていたの ??」


 なんで、そんなにごまかすのよ。


「あっ

そうだよ 1人で 歩いていた」


 なんだか、あやしくなってきたな。


「ふーん」


 少し、目を 細めてリーダーを見る。


「一体 どうしたんだい?

なにか 引っかかるような 表情だけど」


 あまり、焦っている素振りは見せない リーダー。


「別にぃ~

喫茶店では なにか食べたの?」


 少々、別のアプローチに変えてみる。


「モーニングを 食べたよ

それが なにか?」


 まーた、おかしなことを口走るリーダー。


「えっ そうなんだ?

今朝 食事して出たよね ??」


 そう。

 ちゃんと、食事を出したし食べて出たんだよ。


「そうだったかな

よく わからない」


 そこも、とぼけるのか。


「朝食を 食べて出たけど

足りなかったの ??」


 少し、量を増やした方がイイかも。


「なんだ さっきから

尋問かよ」


 なんか、イラつきだしたよ。

 やっぱり、なにか隠しているんじゃないかな。おかしいよね。


「えっ

そんなつもりで言ったんじゃないよ

ごめんなさい」


 これ以上、機嫌が悪くなっても困るからね。


「もうイイ

出てくる」


 ソファーから、立ち上がるリーダー。


「えっ

今 帰って来たのに」


 さすがに、早すぎでしょ。


「ああ」


 めっちゃ、めんどくさそうに言うリーダー。


「夕飯は どうするの ??」


 今から、作ろうって時に出かけるなら、確認しとかないと。


「食べてくる」


 振り返りもせず、答えるリーダー。


「あっ そう

行ってらっしゃい」


 さーて、これからどこに行くのかじっくりと、観察してあげるわ。


「さてと

また ベッドで 横になるかな~」

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