03.24. 上映会ボランティアー後編ー

 上映会ボランティア前編の続きです。はなねです。


 ……なんだかもうちょっとシンプルで個性的な挨拶が欲しいところですね。


 * * *


 映画はお昼過ぎに上映開始。その直前に、私たちサークルメンバーは監督のいらっしゃるお部屋の準備のお手伝いをしました。それが終わってから特にやることのない私やその他のメンバーは、廊下やゲスト監督がいらっしゃる部屋でひたすら駄弁っていました。


 学校の話、勉強や受験の話、映画の話。色々な話をしました。誰かが話しては笑い、また誰かが話しては爆笑。今までにこんなにも居心地の良い居場所は無かったように思います。


 他のメンバーは、もうすっかり気心の知れた仲、といっても過言ではありません。だからこそ、もうすぐ大学に入学するメンバーがサークルから抜けていってしまうことが悲しくてなりませんでした。


『でもまあ、今生の別れでもないし、いつかまた会えるよね』


 そんな風に呑気に考えながら、私は話し続けました。


 途中で、上映会後のトークタイムで司会を務める子が抜け、お昼を食べそびれた子が抜け、もうすぐ上映終了となったタイミングで私と他の子は上映会場へ行きました。


 上映終了後、私ともうひとりの子がステージの黒幕を降ろし、座席の後ろの方にサクラ役として控えます。


 「本当に質問が出てこなかったらどうしよう」なんて考えてはいましたが、みなさんお金を払って上映会にいらしただけあり、色々な質問が飛び交いました。それに監督は熱い想いを楽しそうに、しかし慣れたように答えます。


 予定よりも15分ほど過ぎて、1回目の上映は終わりました。お客さんが出払ってからは、みんなまたお話しを始めます。そのどさくさに紛れて私はコンビニおにぎりの皮(?)を剥きます。床に細かい海苔が舞いました。


「なんかめっちゃ海苔の匂いする!」

「飯テロじゃん!」

「お腹空いた!」


 ごめんなさいでした。


 その後、サークルメンバーみんなで監督に挨拶に行きました。写真でしか見たことがありませんでしたが、実際お会いしてみると背筋がすっと伸びていてジャケットがよく似合う、穏やかな雰囲気の絵に描いたようなジェントルマンでした。素敵。


 ご挨拶も終わり、みんながそれぞれの行動をとります。私ともうひとりの女の子は、会館前のマルシェを見に行くことにしました。


「そういえばさ、あ、今日じゃなくても良いんだけど」

「うん」

「もう高校生最後だから、制服で遊びに行きたいなって」

「えー! 行こ行こ! たしか私この日空いてたはず!」


 こんないかにもJKな会話もしました。

 やった、遊びに行く約束ができた。へへへ。


 会館前マルシェは、午前中は眺めるだけでよく見れなかったので、ゆっくり見て回る機会ができたことが嬉しかったですね。


 マルシェにはラーメン、お菓子、お酒、コーヒーなどの飲食物、小物・雑貨や手芸品、工芸品、お洋服などが売られていました。なんだかお祭りって感じ。わくわくしました。


 ただ、お値段はお祭りクオリティ。なかなかにお高いのです。しかしお腹は空いている。


「唐揚げ棒食べたい」


 友達が唐突に言い出したので、


「セブン行く?」

「え、いいの?」


 行くことにしました。

 我らが味方、セブンイレ〇ン。


 さっと行って、さっと帰ってくる。そして食べる。


 美味。圧倒的満足感。


 しばらく会館内のスペースで食べながら話し、もうすぐ2回目の上映終わるかな、というタイミングで会場へ戻りました。スタッフさんにいただいた大学いもをもぐもぐしながら会場へ。2回目もまた前回と同じ運びで進行し、無事終了。


 上映会が終わってからは、私たちサークルメンバーは会場の後片付けや物資搬出、備品の数を数えたり、監督のお部屋を片付けたりと、馬車馬の如く働きました。大袈裟かな?


 力仕事が多いとはいえ、みんなでやれば楽しい遊びに変わるものです。時刻は夕方18時、だんだんと空が濃い色になる時間、風も少し冷えてくる時に、同じ温度や感情を共有するって、もうそれだけでも心がほかほかします。


 全ての作業が終わった後は、打ち上げご飯会の会場へ。


 と、その前に、私のマツキヨ嫌い克服のためにマツキヨへメンバーを連行。みんなでコスメやスキンケアグッズなどを一通り眺めます。思ったよりもみんな、コスメや化粧品に対する知識があってびっくりです。女子力の大敗北。


 いいもん。私もこれから知っていけばいいだけだもん……泣


 さてさて、今度こそご飯会の会場へ、てこてこ歩いて行きます。そこはおしゃれなお店で、わいわい賑やかな飲食店というよりは、ちょっと大人っぽくて落ち着いた雰囲気を楽しむ、という感じのお店でした。おしゃんてぃー。


 そんな雰囲気をぶち壊すように話し始めるのが、酔っ払いと高校生というもの。


 スタッフさん方はお酒が入ってでろでろになっていました。一方で私たちはそれぞれいちごミルク、ミモザソーダを注文して学校などのお話しをするのです。途中でちょっとだけ人狼ゲームもしましたが、お料理が次々と来るのでなかなかスマホを触ることはできません。


 写真はぱしゃぱしゃ撮りますがね。


 個人的に写真は結構好きです。どうしたら綺麗に見えるか、どうしたらストーリーを感じさせることができるか。そんなことを考えながらぱしゃぱしゃ。インスタ等はやっていないので、残念ながら披露の機会はありませんがね。


 しかし、偶然私の撮った写真を見た子が「その写真送って!」と言ってくれました。あれは嬉しかったなぁ、なんて。


 本当は20時電で帰る予定でしたが終電で帰ることにして、遅くまでみんなと談笑しました。集合写真を撮ることもできて、また私の思い出がひとつ増えました。


 このサークルで、一体どれだけの思い出ができたんでしょう。ちょっとしみじみします。大学進学のメンバーとは今日でお別れでしたが、私自身はまだあと一年活動できるので、その一年を大切に大切に楽しみたいと思います。


 ここまで読んでくださりありがとうございました! これからもまたぼちぼち更新します。

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