01.07. お食事会

 買っていないので服がありません。はなねです。


 冬服もない、夏服もない、部屋着だけはもこもこパジャマやら中学・高校のジャージやらで充実しています。睡眠第一。


 なぜこの話をしているかというと、タイトルの通り今日は親戚が集まってのお食事会だったのです。

 服装について、前日の夜になって母に「ジーンズはだめだよー」と言われ、いつも真っ黒ジーンズを愛用しているはなねは当日になって大慌て。

 着れる服がないというだけでテンション下がります。そして気分もやる気もだだ下がり。


 『服無いんだけど、お食事会行かなくていい?』


 あほらしいですがLINEで母にこう言うと、


 『いつものジーンズでいい』


 と返ってきたので、いつもの服でお食事会へ行きました。私服のバリエーションの少なさは家族の中では有名なはなね。

 そろそろ本当にお洋服買わなきゃなぁ、でもお金ないんだよね。お年玉も、すぐには溶かしたくない。


 さてさて、お食事会の会場に着きました。

 和な感じの綺麗なお店です。


 最初にお店に来たのは私と姉、妹、父ですが、後から叔母とその旦那さん、従妹、叔父、そして母と母方の祖父母が続々と到着。


 一番びっくりしたのは従妹の変わりよう。


 従妹とはおそらく小学生の頃に会ったのが最後で、それからは母を介して近況を聞いていただけでした。

 歳も近く、幼い頃は前髪を上げたら私と顔が瓜二つだった従妹。元気で明るくて、とっても素直な子でした。


 だから、まさかあんなにもギャルっぽくなってるだなんて思いもしなかったのです。


 髪は染めていないものの、髪の毛はくるんくるんだし、ばっちばちにお化粧して前髪も固めていて。とっても大人っぽくなっていました。


 比べて私は服装にも美容にも無頓着、女子力なんて音楽の道を志した時に捨てた女。

 良く言えば自然体、悪く言えば芋っぽくて垢抜けていない女の子です。


 さすがに焦燥感が芽生えました。


 全員が揃ってからは飲み物を注文。

 私は最初はコーラ、2本目はオレンジジュースを注文しました。姉のジンジャーエールも最後のほうでちょっと貰いました。


 さて、祖父の号令で乾杯をした後、お料理をいただきました。

 ちゃんとしたコース料理ではありませんが、どんどんとお料理が出てきました。お刺身、天ぷら、ローストビーフ…贅の限りを尽くしたような美味しいお料理がたくさん。よだれが止まりませんね。


 しかしここではなねは、昨年から悩んでいた食後・食事中の吐き気に襲われます。


 一度目は天ぷらを食べていた時に嘔吐感を感じ、すぐにお手洗いに。

 落ち着いてから二度目は、あろうことかローストビーフ1枚を一口で食べてしまい、咀嚼している最中に嘔吐感に襲われ急いでお手洗いへ。


 楽しい美味しいお食事の最中でしたが、ちょっとだけつらかったです。


 その後、食べられなかったものは父に渡し、最後に出てきたあなごのお寿司の酢飯の部分のみを食べ、お味噌汁を飲んで心を落ち着けました。


 色々ありましたが、久々に祖父母にも従妹にも会えましたし、叔母からはお年玉をもらい懐もぽかぽかしたので、あれです。終わり良ければ全てよしとかいうやつです。多分。


 そうそう、叔母からのお年玉の袋には『友達とたくさん遊んで高校生活楽しんでね』と書かれていました。心ほかほか。


 妹のも見せてもらいましたが、妹が不登校なのを知っているのかいないのか、『中学校は楽しくないかもしれないけど、大人(先生)の観察はしてみると面白いよ』と書かれていました。


 叔母ならではのユーモアを感じた瞬間でした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る