私のペパーミント男子。
猫の尻尾
第1話:最中ちゃんと五百旗頭 密(いおきべ ひそか)って人
私の名前は「
女子高生二年生の17才・・・現在のところ一人っ子、妹か弟ができる予定なし。
私は一人っ子ってこともあって両親の温かい愛に包まれて反抗期もなくすくすく
育ってる。
お父さんの名前は「
お母さんの名前は「
ある日、私のお父さんがお仕事からの帰宅途中、近所の公園の前を
通った時、ゴミ箱から、ビービー鳴き声が聞こえたので、中を覗いてみたら、
赤ちゃんが捨てられていて、びっくり。
で、見て見ぬ振りできなくて、その赤ちゃんを自宅に拾って帰ってきた。
お父さんが拾ってきた赤ちゃんは女の子だった。
で、その赤ちゃんの着てるベビー服に大きな字で「
書いてあった。
だからその赤ちゃんのことを我が家では「最中ちゃん」て呼ぶことにした。
一応、お役所には届けたんだけど、お役所の人が引き取りに来るまで
しばらくはうちで預かることになった。
誰が赤ちゃんを捨てるなんてひどいことをしたのか分かんないまま
最中ちゃんが施設に引きとられることが決まったんだけど・・・。
お父さんとお母さんが今更最中ちゃんを他所になんか預けられないって
言ってどうしても最中ちゃんを引き取りたいって言い出したの・・・。
でもって養生にしますってお役所に申請をして許可が下りたので
最中ちゃんは、晴れて我が家の子になった。
名前は「
両親は最中ちゃんに情が湧いちゃったんだね。
うちは私の下にお子ちゃまができなかったから、余計、最中ちゃんを見て
情にほだされたんだと思う。
最中ちゃんはとっても可愛くてあまり泣かないし、よく笑ういい子。
もしかしたら、捨てられる前は、大切に育てられてたのかもしれない。
それから最中ちゃんが来てから家の中で妙なことが起こり始めた。
変な音がしたり、椅子が勝手に動いたり・・・テレビが勝手についたり
扉が自然に開いたり・・・まるでポルターガイストっての?
たしかに最中ちゃんが来てたら、そういう現象がはじまったから家族みんなで、
不思議がったりした。
私は、なんか最中ちゃんは普通の子じゃない気がしたの。
そんな折、ひとりの男子が我が家を訪ねてきた。
その日は、お父さんとお母さんが留守にいていたので、私と最中ちゃんしか
家にいなかった。
なので、私が訪ねてきたお客様の応対をした。
「どうも・・・お宅は、御果子乃さんちでしょうか?」
「あ、はい、そうですけど〜・・・」
「こんにチワワ・・・僕は「
「え?・・・いお、いおいきいべ?」
「いおきべ ひ・そ・か・・・それが僕の由緒ある名前です」
「はあ?・・・僕?・・・てあなた男性?」
女の子みたいなその男の子は髪が肩まで長くて色はグレー。
しかも執事っぽい衣装を着てて蝶ネクタイなんかして短めのマントなんか
背負っていた。
男性みたいだけど、女の子みたいな優しい面立ち・・・て言うか男の子だって
言わないとまじ女の子だって思うよね。
そして彼からはいい匂いがした・・・ハーブ?、ミント系・・・ああ
ペパーミントの香りだ。
「その・・・いおきべ?さんがどんなご用でしょう?」
「まあ、僕の馴染みのない人には、言いにくい苗字だよね・・・だから
僕のことは「
それより、あなたはなんて言うの?・・・名前教えて?
「あ、私「
「ちまきちゃんね・・・美味しそうな名前」
「そう・・・じゃ〜ちまきちゃん・・・僕はね、こことは違う別次元の世界から
やって来た真族なの・・・
「悪魔の魔じゃなくてね・・・よろしくね」
「ま・まぞく?」
つづく。
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