第27話 帝国の情勢
どう、降りようか?裏路地にでも降りるか。
《ソルト帝国》の帝都の上空に待機し、高度を下げつつ、 どう降りるかを考える。
「ミーナちゃんあそこらへんに降りよう」
「わかりました」
俺が指差したのは北西側の城壁の壁際
あそこなら死角になってるし見えることはないはずだ。
まぁバレたところで何にもならんが。ちなみに門で降りてもいいがめんどくさいのでスルー
そして俺とミーナちゃんは指をさした城壁に降りる。
「というか上から見てたけど帝都って相当でかいな
他の街もでかかったけどここは圧倒的だ」
「ここは他の街の5倍はあると思いますよ」
5倍か…通りでこんなでかく感じるわけだ。
返事を返しつつ皇帝が住んでいる王城へ向かおうとする。ちなみに王城の位置は把握済みだ上空から見たときに見つけた。
「じゃあ王城に向かおうか」
「はい」
しばらく歩いていると違和感を覚えたので聞いてみた。
「なんかこの街静かじゃないか?帝都って割に人をあんまり見かけないけど少ないのかな?」
「実は最近カロン王国と戦争をするみたいな話が上がってまして…戦争反対派と賛成派で睨み合っていて帝都内はギスギスしているんですよ」
「なるほど戦争か…」
そういう理由か、俺が行くところはどこもかしこも問題が起こるな。
「戦争をしようとしている理由はなんなんだ?」
「簡単に説明しますとカロン王国側が軍事力の提供を求めてきまして…それを拒否したんですがなぜかカロン王国が戦争をするみたいなことを言ってきまして…これが一ヶ月ぐらい前の話です」
なんだその理由はカロン王国横暴すぎてもう笑えないな
てかあの国勇者召喚したのにまだ帝国の軍事力奪おうとしているのか。なに?あの国世界征服でもするの?
「帝国側はなんで賛成派と反対派で分かれているんだ?そんな意味わかんない理由で戦争を受ける意味がないと思うんだけど」
「ですよね… それが賛成派のたちの意見は、売られた喧嘩は買わないと国が弱くみられるという意見で反対派は戦争をすると少なくとも死者が相当出ます。ですから辞めようと主張しているみたいです。」
なんともひどい理由だ。戦争は知らないがこんな感じなのか?いや多分違うよな?
「そうなのか、大変だな」
「しかも私がカロン王国に誘拐されそうになったことを知られると事態が悪化しそうで…それにもし戦争になったら私は戦場に立たなくちゃいけないので…」
「そうか…」
魔法を教えて欲しい理由はそれか。この歳で戦争に行かせようとするとか帝国もどうなってんだ?
「魔導師はそういう立場にありますから仕方ないんですけどね…」
なるほどそういった理由か、魔法は戦場を大きく左右するから一人でも多く魔導師がいると、しかもミーナちゃんはステータスを見た感じ魔法に関しては相当な力を持っているはずだから戦争となれば出ないわけにも行かないのか。
不憫だな…
ミーナちゃんは悲しい顔をしていて俯いている。
「俺も辞めるよう訴えてみるか。もし戦争になってもミーナちゃんだけは守るよ」
「いえ、そこまでしてもらうわけには…」
「いや、いいんだ。もう決めた」
「そうですか……分かりました…お願い、します。」
流石にこの歳で戦争に行かせようとするのはどうかと思うからな。これは言っておかないと。
そう思いながら俺とミーナちゃんは王城を目指す。
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