第179話

 NAME:ツムラ

 LV:35

 EXP:32950(NEXT:2150)

 HP:185/185

 MP:65/180

 ATK:175+30

 DEF:175+15

 MAG:175+30

 MID:175+15

 AGI:175

 SKILL:『ステータス上昇均一化』『火魔法:初級』『治癒魔法:初級』『水魔法:初級』『アイテムボックス』『治癒魔法:中級』『火魔法:中級』



 『雷魔法:中級』

 種別:雷魔法

 効果:己が内なる魔力を、雷を轟かせる力に変えて、雷属性の魔法を放つ。中級限定。


 それが、俺の覚えたスキルだった。

 今までにない属性の魔法。

 てっきり俺は、水魔法の中級が来ると読んでいたのだが。

 だってそれなら斬華みたいに剣を溶かす必要がない。

 水流で敵をふっ飛ばせばいいじゃないか。


『吹き飛ばせない魔物がいる。バトルオーガを始め、巨体の魔物を吹き飛ばすには水流では勢いが足りない』

『剣で焼き付くしかない、と』

『それに、核は追い詰められると強力な魔物を出してくる。それらに対処するには、水魔法中級では無理』


 なるほどな。

 水魔法中級だと無理だけど、雷魔法中級ならこの状況を打破できるとして。

 必要な手順はなにか。


『ツムラさん、おまたせしました』

『手こずったけど、ようやく合流できたね』


 念話でそう告げながら、こちらに合流する二人に頷く。

 いや、そろそろ言葉を口に出しても言いんじゃないか?


「そっちはどうだった?」

「は、はい。アタシの“必殺技”を初めて実戦で使いました」

「成功したんだな。それはよかった」


 ヒーシャの必殺技。

 光の体躯と光の剣。

 それらを組み合わせた状態が、彼女にとっての必殺技だ。

 支援魔法も込で、俺のDEFすら越えるというのは、なかなかどうしてすごい話である。


「しかし、そうだな……思いついたぞ」

「何が?」

「雷魔法の使い道だよ」


 光魔法による支援、それを効いて一つ思いついた。

 俺はそのことを二人に話すと――


「……まずその、治癒魔法バフって何?」


 ついでに話した、治癒魔法バフについての説明を求められた。

 ここまで来たら話しておかないと面倒だろうと話したのだが、そこに食いつかれるとは。

 軽く説明する。


「ツムラさんが、何言ってるかわかんない……」

「あ、アタシもです……」


 二人の理解は得られなかった。

 とりあえず、ある程度ATKとDEFとAGIをバフすると思ってもらえれば言い。


「えーと、何? そこに加えてツムラさんの使い方を考慮すると……DEFが245になるんですけど?」

「……二人がかりでバフしても、最大ATK238なので、また追い抜かれちゃいましたね……」


 とりあえず、俺のDEFが再びインフレしたことが、二人には伝わったらしい。

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