第16話、義務を怠った者の末路
俺は次の瞬間に勢いよく豚と言うよりオークみたいになっている、デブデブエルフ又は悪徳貴族を殴って吹き飛ばした。久しぶりに昔の事と重なって怒りが湧いてその勢いで攻撃をした。
あまりにも巨体になっていたから思っていたよりは飛ばなかったがそれでもあの巨体が飛んだこともあり周りの被害が凄いことになっていた。
全く、このような攻撃さえ避けれないようではかなり弱いなと思いながら向こうは貴様ー!と怒りながら魔法を放ってきた。
しかし、いくつもの戦場を潜り抜けてきた俺からすれば子供みたいな攻撃であった。涼しい顔をして避けては相手は更に発動してきたけどこれで当てるようなら成り上がっていないよと思いながら避けた。
そうして向こうが民は貴族のものだろ、好きなようにして何が悪いと通訳してくれているメロから向こうがそう言っていると聞かされたので俺はすぐに反論した。
「あのな、いくら悪徳貴族でもやって良いことやってはいけない事ぐらいの判断能力に良心は無いのか!!お前はそこまで愚かなやつとしか言えないわ」
すると怒り狂ったデブデブなエルフの貴族が今度は周りの者たちに攻撃をする様に命令を出してきたので俺は大きな声で周りの者に伝えたのであった。
「皆の者はこのままで良いのか、こんな奴に一生奴隷みたいな扱いをされるために生まれてきたのか。違うだろ、お前たちはこんなやつの為に生まれてきたわけがないだろう。協力しろとは言うつもりもない、けれどもそこで見守っているが良い。新たな始まりの瞬間を」
そう言っても理解はされないだろうから泣いていたメロを無理矢理に起こして今の言葉を伝えろと強い声で言ってからお前の通訳が運命を分けることになると言った。
すると泣き止み必死に言葉にして伝え始めた、それとナオをメロの為に必死に手伝いをしていた。まあ、あの二人は意外と仲良しは前から知っていたからそこまで珍しくはないけどさ。
それを見届けた俺は殺気を出しながらゆっくりとデブデブしいエルフに近づいて俺の攻撃範囲に入ってから俺は怒りを込めて一撃を放つのだった。
「あの世でせいぜい俺に殺されることを自慢するだな・・・雷光!!」
俺は全力の妖力をこめて止めの一撃をあいつに打ち込んだ。受けたデブデブしいエルフは建物を突き抜けて外の中庭辺りで止まったが真っ黒焦げになり確実に死んだのであった。
久しぶりに本気で攻撃したなと思っていると何事だと警備兵のエルフたちが集まって現場を見て唖然としていたので俺は声を出して話をしたもちろん魔族語など知らないから適当でも良いかなと思ったけど部下たちもいるので一応、真面目にする事にした。
「貴様らを苦しめていた、悪徳貴族はこの魔王様に仕える貴族の一人、テンガ・ヒノモトが討ち取った!お前たちはこれで自由になる事ができた。そこでお前らに聞きたいことがある、国に帰って周りから白い目で見られるか俺と共に新たな秩序を作るのか、好きなようにして構わない俺は君たちの意志を尊重しよう」
それを言うとメロはすぐにエルフ語に通訳して話したするとエルフたちはどよめきの声が上がり、何を言っているかわからないけど迷って周りと一緒になって相談している事だけは理解した。
エルフ語はまだ簡単な単語しか理解していないから時々、聞いた単語も聞こえてきたがそれでも話の内容は分からなかった。
すると俺に助けを求めてきたエルフたちが現れてなにか話を始めていた。何を話しているのだと思っていると近くにいたナオが紙に書いて説明をしてくれたのである。
今、町にいたエルフたちがテンガの良いところを必死に説明してくれているよと書いてあった。
そうかそうか、それは良かった・・・って、お前はエルフ語が理解できるのと驚いた顔でナオを見ていると紙に書いて答えた。
僕もテンガの為に役に立ちたいから必死に勉強して覚えた。流石にエルフたちよりは下手かもしれないけどそこら辺の魔族よりは覚えたと思っていると書いた。
まあ・・・ナオ、お前は普通に凄いですけど俺は前世から日本語ぐらいしか覚えられずに英語はかなり苦戦をしていたのに魔族語だって必死に覚えたのに。
友の意外な特技に驚きながらも次第に俺に向かって声が集まってきたのでナオに何を言っているかわからないから紙に書いて教えてくれと頼むと書き始めて、終えてから見せてくれた。
救世主様が現れた!救世主様、バンザーイ!と言っていると書かれてあった。
・・・うん?何か勘違いをされていないか俺は魔王様に命令されてエルフの国を攻めに来たのに地元の者たちからこんな簡単に信頼を得られるものなのか。
でも勘違いをしているならそれはそれで構わないけど俺はならエルフたちに対して絶望の顔を見るために俺が統治したら何をするのかを説明した。
それは俺が現在、治めている領地と全く同じように動く事をそしてその内容も全て教え込んだ。そう、労働時間が12時間な上に休みはなんと月に3回しかない、超が付くぐらいのブラック企業と同じぐらいだった。
それ以外にも色々とあり説明すると再び声が上がってきたので俺はナオにエルフたちはなんと言っているのか教えてくれと再びお願いするとナオはすぐに書き始めてくれた。
書いている最中にメロがナオにエルフ語でなにか話していたがなんと話しているのだと思いながら見ていた。そうして出来たのか書いた紙を俺に渡してくれるのだった。
そこに書かれてあった内容はこの天狗が!とかお前には良心とかないのかと批判的な事ばかり言われていたがこれこそ悪徳貴族と言うものだろうとむしろ俺自身は喜んだ。
そうだろう!まさに俺こそが悪徳貴族と言うやつだ。先程は悪徳貴族にしてはアホ過ぎた、本当の悪徳貴族は生かさず殺さずをやり遂げることができるのが真の悪徳貴族と言うやつさ。
ハッハッハッハッハッハ!まさにこれから起きる事に絶望するが良いエルフたちよ。しかし、お前たちに残された選択肢は俺に付き従うしか残されていないのだ。
俺ながら今、完全に悪党として輝いていると確信をしていた。でもそうなると反乱が怖い所になる、エルフは何度も反乱しては魔族たちを追い出してきていたから余計にそう考えていた。
ならば俺は悪党らしく人質を使うしかないなと考えた。それに人質にとてもしやすいエルフがいるからな、アーシャと言うエルフがね。
両目が見えなくなり保護をするという建前で捕まえることもできるし、人質も目が見えないから逃げ出す事もできない。
更にアーシャと言うエルフは周りから人望もあり、人質として最高のエルフだと言える。そのためにその後に来た長老にこのエルフ、アーシャをこのテンガ・ヒノモトが貰うと伝えた。
すると長老は泣いてこちらを見ていた、そうだろうなせっかく再会できたと思っていたらまた人質にされてしまうのだからな。
親として泣くのは当たり前だよな、でも俺は目指せ悪徳貴族をしているので帰してあげません。
俺が面倒を見るから安心してくれ家に帰るが良いと伝えるのだった。すると長老は泣きながら大切な一人娘をお願いしますと言ってその場から立ち去った。
本当に可愛そうだな、でもその原因を作っているのは俺だけどな、ハッハッハッハッハッハ!!
さて、人まずはこの地を確実に手に入れる為に体制などを確実にしないとな。それと敵本国から増援部隊が来ないように裏工作もした。
残りは上手くエルフたちを軍隊に加える事ができるように民心を手に入れないとそれでしっかりと義務を果たして始めて見下しを出来るのだ。
あのデブデブエルフはあの世からしっかりと見ておくが良い。これが本当の悪徳貴族と言うやつをな、ハッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!
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