放課後のラブソング

@ichiyanagi1986

第1話「バイオリン初心者」

私、夏目修平は東京の名門S大学理学部に通う2年生。数学が得意な典型的な理系生活を送っている。そんな私にはひとつだけ秘密がある。それは文学部の杉野晶子先輩に想いを寄せていること。私と杉野さんは入学式でのスピーチがきっかけで知り合ったが、理系と文系の垣根があり、なかなか親しくなれないでいた。


そんなある日、大学祭実行委員会の活動で杉野さんに再会。久しぶりに話す杉野さんはいつものように素敵な笑顔だった。その日は実行委員会後、文化系サークルのライブがあったため、私はついて行くことに。サークル室で杉野さんはバイオリンを奏でるメンバーを紹介してくれた。「夏目くんはバイオリン、できるの?」と聞かれ、初心者だと正直に答えると、「じゃあ教えてあげる」と言ってくれた。予想外の展開に驚くと同時に、杉野さんとの距離が急接近することに胸をときめかせた。


こうして今日、放課後から音楽室で待ち合わせをすることになったのだ。緊張とワクワクで胸の鼓動が早まる。そろそろ時間だ、音楽室を目指そう。杉野さんの優しい笑顔に会える。久しぶりに2人きりで過ごせる時間が待っている――。

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