第7話 民主主義の功罪

民主主義思想とは、中世における剣士たちの自己覚醒(強烈な自我の意識)を土壌にして、フランス革命(1789~99年)で芽吹き花開いたのですが、そのすぐ後のナポレオン(1769~1821)の徴兵制(という民主主義の悪用)によって歪な定着をしてしまった。

それまで、戦争や殺し合いとは王侯貴族だけの利権争いであったのに、「民主主義」のおかげで「国民」となった大衆は、要りもしない国家の為に爆発的に増えた税金を課せられ、戦争に駆り出される(死にに行く)羽目になってしまったのです。



つまり、ダルタニアンや三銃士たち(の活躍)こそが、近代西洋哲学・民主主義の礎であったのです。 日本では、せっかく宮本武蔵が切り拓いた「自我と他者」との意識は政治に反映されず、江戸時代の町人文化となって300年間醸造され、明治時代には文学となって花開きました。


米韓台と異なり、武士の時代を経験してきた在来種・純粋日本人ですが、韓台と同じく19世紀になって西洋から「民主主義」を押しつけられてしまったので、なんと「天皇制」なんていう、400年前にせっかく武士が苦労して排斥した悪魔の制度を復活させてしまい、その「天皇万歳」という狂気によって、日本は明治維新以来、数百万人もの健康な日本男児を無益な戦争で殺し、中国では一千万人もの中国人を殺すという蛮行に及んだのでした。

民主主義なのに、天皇という独裁者の為に全国民が他の国を侵略し人を殺す、というバカバカしさこそ、狂った民主主義といえるでしょう。


天皇や貴族という「自分たち」のことしか考えない特権階級を「オレとオレたち」という意識で生きることのできる武士が、一旦は排除し京都に封印することができた。 しかし、今度はその武士も天皇や貴族化してしまい「オレとオレたち」意識は民衆だけの文化となって現代にまで続いている、というのが日本という(おかしな)国なのです。


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