第4話~異世界転生した現代のマッドサイエンティスト、学園生活を楽しむPart1~

あらためて、現代げんだいからの転生てんせいが、自分じぶんだけじゃないことがハッキリとかり、尚且なおかつ、前世ぜんせで、しかも恋人こいびとだった二人ふたりめぐい、本当ほんとうに、なにきるはずもなく…。


-転調てんちょう-


場所ばしょふたたわり、また、いつのにか、案内役あんないやくの、びとである、男子学生だんしがくせいた。


「ダニエル王子おうじ、スバルさま、こちらが、我々われわれ魔族まぞく・ヒューマン、ともに、共存きょうぞんし、たがいをおもんじて、沢山たくさん叡智えいちる、知識ちしき宝庫ほうこ公国こうこくいち、秀才しゅうさい排出はいしゅつする、有名大学ゆうめいだいがく、それが""。そして、きみたち二人ふたりが、明日あしたからかよう、学科がっかは、大学だいがくでも一番いちばん難関なんかんわれている、""です。この学部がくぶでは、魔法薬学まほうやくがく専門家せんもんかになるために、くすりになる薬草やくそう生産せいさんから、採取方法さいしゅに、調合方法ちょうごうほうほう魔法まほうによる、治癒方法ちりょうほうほう手順てじゅんなどをいちからまなびます。ここまでの説明せつめいで、なに疑問しつもんりますか?」


そうかれて二人ふたりうなずき、案内役あんないやく男子学生だんしがくせいへ、今度こんどは、質問しつもんしてみた。


「ひとつ、質問しつもんなんだが。魔法薬学まほうやくがく何故なぜ一番いちばん難関なんかんなのだ?私たちは試験しけんでは、首席しゅせき座学ざがく実践じっせんどちらも、合格ごうかくしている。だから試験問題しけんもんだいが、むずかしかったとは、おもえんかったのだが…。」


おれまえっていた、王子おうじもとい、秋弥しゅうやが、そうくと、男子学生だんしがくせいは、ニカッとわらって、こたはじめた。


「それは、もちろん!ありとあらゆる種族しゅぞくやくための、素晴すばらしい才能さいのう人員じいんを、薬学やくがく界隈かいわいそだて、活躍かつやきできる人材じんざいを、排出はいしゅつするためですよー。それがなければ、いろいろな種族しゅぞくいのちなんて、たすけれないじゃないですか…?」


こたえた。だが、ぼくらは、まだ、納得なっとくはいっていない…。


たしかに、現代げんだいでも、あたまのいいやつらが、ひといのちあずかり、知識ちしきって、沢山たくさんいのちたすけてきた。


それと多分たぶんおな理由りゆうということだろうか…?


「いわゆる、このくにふくめ、沢山たくさん種族しゅぞくいのちを、ける人材じんざい排出はいしゃつするため一番いちばんに、難関なんかんさだめている。というはなしですよね?それなら、納得なっとくいたします。」


と、ぼく意見いけんうと、案内役あんないやく男子学生だんしがくせいは、微笑ほほえみ、ちいさく、うなずいた。


「そうです!その見解けんかいで、間違まちがえていません。さすがは、何年なんねんかに一度いちどあらわれるという、大天才だいてんさいにして、素晴すばらしいかんがえを秀才しゅうさい首席しゅせきでの合格ごうかくは、本当ほんとうなのですね!」


『はぁ…。この時代じだいにも、ゲームのよう設定せっていはあるんだな…、うんうん。まぁ、いいか。俺、たぶん、なんだとう。』


そうこころなかおもったのと同時どうじに、王子おうじもとい秋弥しゅうやが、男子学生だんしがくせい案内あんないうながした


説明せつめいは、もういいかな?じゃー、つぎ場所ばしょへと、案内あんないしてくれないか…?りょう門限もんげんまえに、明日あしたから勉強べんきょうするときに、ことになるであろう、場所ばしょは、全部ぜんぶみておきたいのだ…。」


そううと、案内役あんないやく男子学生だんしがくせいうなずき、咳払せきばらいをした。


「コホン。すみません…。あつくなってしまいました…。では!なおして、つぎ場所ばしょへと、ご案内あんないさせていただきます。移動いどう準備じゅんび出来できていますか?」


そうかれた二人ふたりうなずい、そして、くさむらに隠れて、護衛ごえいしていた姉貴あねきともに、あらたな場所ばしょへと移動いどうした。


-転調てんちょう-


ふたたび、場所ばしょわり、母屋おもやから、すこはなれた場所ばしょへと、ぼくらは案内あんないされた。


「ここが、われら、薬学部やくがくぶ学部員がくぶいんが、放課後ほうかごつどいし神聖しんせい場所ばしょ。そう!"薬学部やくがくぶ園芸研究室えんげいけんきゅうしつ"です。ありとあらゆる薬草やくそうや、薬花やくばなそだてたり、品種改良ひんしゅかいりゃなうしたりするところ併設へいせつされた、実験室じっけんしきです。となりには、あらしでもこわれなかったとされる、頑丈がんじょう材料ざいりょうつくられた、ガラスりの温室おんしつも、ございます。ここには先程さきほど説明せつめいした、薬草やくそう薬花やくばなたちがそだてられています。学園がくえをでも一目いちもくかれているので、運用うんよう資金しきんなどはとくに、問題もんだいは、ありません!なので、きなときに、いつでも、この研究室きゅうしつあしを、おはこいただけましたら、さいわいです。」


そう案内役あんないやく男子学生だんしがくせいわれ、かるうなずく。


かりました。ありがとうございます。早速さっそくですが、建物たてもののなかを、せていただけますか?ものすごい興味きょうみあるんです…。」


そうぼくうと、案内役あんないやく男子学生だんしがくせいうなずき、二人ふたり手招てまねきをした。


大丈夫だいじょうぶですよ!そのつもりです。では!早速さっそく、行きましょ!!」と、ニッコリ笑顔えがおで、ぼくらのまえ先導せんどうするように、あるした。


-転調てんちょう-


案内役あんないやく男子学生だんしがくせいれられて、ずは、説明せつめいのあった、薬草やくそう薬花やくばなそだてられているという、ガラスがらばりの温室おんしつへといざなわれた…。


温室おんしつ室内しつないは、とても空気くうきつめたく、さむいくらいだ…。


「すごいさむいですね…。薬草やくそう薬花やくばなって、寒暖かんだんさはげしい地域ちいきそだてるんじゃ…。」


そうたずねると、男子学生だんしがくせいかなしそうなかおで「はい…。そうなんですが、寒暖差かんだんさ自動じどう感知かんちして、設定せっていするシステムがらないうちに、故障こしょうしてまして…。もうわけありません(泣)」と、うつむいたまま、こたえた。


それをいたぼくらは、たがいにかおわせ、うなずくと、案内役あんないやく男子学生だんしがくせいへ、手招てまねきをした。


「あの…、システムの修理しゅうりなんですけど、それ、ぼくらにまかせてくれませんか?たぶん、機能きのう回復かいふくさせられるはずです。ぼくら、薬学やくがくいがいにも、回復かいふく魔法まほうなど、白魔術しろまじゅつなんかも使つかえるんです。だから、せこしのあいだそとで、ってていただいても?」


そう僕らがうと、不安ふあんそうなかおをしながらも、うなずき、男子学生だんしがくせいは、そとていった。


「さて…。ダニエルさま!協力きょうりょくしてもらっても、かまいませんか?たぶん、魔力量まりょくりょうてきにも、ぼくだけじゃ、なおすのは、すごむずかしいので…。だめ、ですか…?」


ぼくが、王子おうじもとい秋弥しゅうやへ、可愛かわいく、上目遣うわめずかいで、うるませて、懇願こんがんすると、かれあきがおをして、ためいきいてから、うなずき、よこならんだ。


仕方しかたないですね〜、いとしい恋人こいびとたのみとれば、ことわ理由りゆうはないよ。ねぇ…、スバル先輩せんぱい。このけん片付かたづいたら、つぎやすみ、ボクと、デートきませんか?もしOKしてくれたら、なおすの手伝てつだいますよ~。」


そうぼくまえで、意地悪いじわる微笑ほほえんでせると、スバルもがおで、ためいきいて、二人ふたりかおわせた。


「しょーがないな〜、いいよ。今度こんどきみのオススメの場所ばしらょおしえてよ?できたら、物屋ものやさんや薬屋くすりやさんに、あとは…、景色けしき!景色いい場所。」


そうい、ぼくらはず、たがいにい、さむさをしのための、簡易かんいてきな、付与魔法ふよまほうった。


「「大地だいちつかえし精霊せいれいよ、らにあたたかいかぜまとわせよ…。""」」


すると、たがいの足元あしもとには、魔法陣まほうじんあられた。


魔法陣まほうじんいろは、緑色みどりいろで、風属性かぜぞくせい魔法まほうだ。


いわば、初歩的しょほてき簡易かんいてきな、付与ふよ魔法まほうである。


実際じっさい魔法まほう使つかったの、はじめてかも…。たぶん、この世界せかい転生てんせいしてからも、ずっと薬学やくがく勉強べんきょうしか、してなかったから、実感じっかんないけど、ここって、魔法まほう存在そんざいしている、なんだよなぁ…。』


そうあたまなかで、思考しこうめぐらせていると、カラダじゅうが、緑色みどりいろひかりつつまれ、二人ふたりのカラダに、あたたかさを全身ぜんしんかんじる、かぜ魔法まほう付与ふよされたようだ…。


やがて、ひかりえ、ぼくらは、いつのまにか、さむさを、かんじなくなった。


「さっきの呪文じゅもんだけどさ、おれら、転生組てんせいなのに、なぜかあたまなかで、パッと言葉ことばてきたの、意味いみわからなかったなぁ…。ねぇ…、秋弥しゅうやはどうおもった?」


ぼくが、現代げんだいきていた時代じだい記憶きおくの"素晴すばる"として、この世界せかいでは、王子おうじである、秋弥しゅうやはなしかけてみた。


「うーん…。そうですね…、ぼくおなじです。素晴すばるせんぱい!本当ほんとうは、異世界いせかいものが、きなの、ってますよ?だからうれしかったんですよね…?そーゆーところ、すごく、かわいいなぁ。」


そう王子おうじわれて、おれは「あー、もう!いいから、はやなおそう!そーゆーのは、りょうかえってから!ったくもう。これだから、年下とししたは…。」


そうぼくが、がおうと、王子おうじもとい秋弥しゅうやは、すこわらって「わかりました!では、つぎ強化きょうか魔法まほうを、スバルさんに、いまから、付与ふよしますね!うごかないでくださいよ〜。」


そうわれて、おれは、指示しじどおり、カラダはうごかさず、ったまま、待機たいきした。


すると、王子おうじぼくまえに、ちかづいて、ひざまづき、両手りょうてひらを、かざして、なにやら、ぶつぶつと、呪文じゅもんとなえていた…。


しばらくていると、自分じぶんのカラダは、いつのにか、あわ赤色あかいろひかった。


ぼくは、つむったままだったので、自分じぶんでは、いまきている状況じょうきょうが、からないが、カラダじゅうあたたかなひかりつつまれたがした…。


「はい!付与ふよおわりましたよー。スバルさん、準備じゅんびよろしいですか?きますよ~。」


そうわれて、おれがアタフタしていると、またクスッとわらった。


「おい!わらうなよ…。てか、いまは二人ふたりっきりなんだし、前世ぜんせはなしかたとか、かたくない?ねぇ…。ダメなの…?」


そう、またおれが、上目遣うわめいではなしかけると、王子おうじもとい秋弥しゅうやは、かおあからめて、こうった。


「いや…。その、あれは、建前たてまえというか、なんといますか、一応いちおうは、その、ボクは、公国こうこく王子おうじ転生てんせいしましたし、きちんとしておかなくては!とおもいまして(汗)」


「まぁ…。たしかに、おれたちが現代人げんだいじんだったっていうのが、この世界せかいひとらに、バレたとしたら、ガチでヤバいだろうし、それに、だれが、何処どこで、監視かんしして、見張みはっているのかも、からないからなぁ…、よし!やくになりろうぜ…。うん…。しゃーないな…。」


そうおれい『現代人げんだいじをであることは、二人ふたりだけの秘密ひみつな?』と、念力ねんりき駆使くしして、秋弥しゅうやあち直接ちょくせつてきに、はなしかけ、目配めくばせをした。


すると、今度こんどは、王子おうじが『わかりました!素晴すばるせんぱい!!今度こんどから、現代人げんだいじんとして、はなときは、念力ねんりきつかいましょうか…?そのほうがバレにくいですし、らくですから。』と、念力ねんりきかえしてきたのだ。


さて!ぼく二人ふたりは、たがいの魔力量まりょくりょうが、あきらかにちがえど、いまは、公国こうこくの、王子様おうじさまであるダニエル=秋弥しゅうやから、すこしばかり、魔力まりょくもらった結果けっか二人ふたりたしかに、同等どうとうぐらいの魔力量まりょくりょうとなり、ぼく一時的いちじてきにではあるが、王子おうじから、たくさんのマソをたからには、やりげるしかない!!


「さぁ!スバルせんぱい、いきますよ!!ボクと一緒いっしょ呪文じゅもんとなえてくださいね~。」そうダニエルがぼくうと、僕は、こうった。


「わかりました!!いつでも準備じゅんびは出来ています!」と、おたがいに、つない、いているを使って、二人ふたりは、こわれかけている、寒暖差かんだんさ自動じどう感知かんちし、温室内おんしつない温度おんど調整ちょうせいする、機械きかいに、を、かざして、呪文じゅもんつぶやいた。


「「われらに偉大いだいなるちからあたえし精霊せいれいよ、上位魔法じょういである、回復魔法かいふくまほうおよび、修復魔法しゅうふくまほうさずけよ。""」」


そうやさしく呪文じゅもんとなえると、二人ふたりから、ふたび、緑色みどりいろひかりが…。


すると、呪文じゅもんとなえた途端とたん機能きのう停止ていししていた、寒暖差かんだんさ感知かんちする機械きかいうごきだし、次第しだいに、温室内おんしつないが、あたたかさを、もどはじめていったようだ。


「ふう…。なんとかなりましたね…。ダニエルさま!ぼくら、二人ふたりの、はじめての、でしたね!!」


そう僕が、ニコッとわらいかけると、ダニエル王子おうじは、うつむいてしまった。


その数秒後すうびょうご、「貴方あなたのそれ、無自覚むじかくですよね?本当ほんとうに、可愛かわいらしい、おかただ…。もうおさえがかなくなりそうですから、ここらへんでボクは、りょう部屋へやまで、我慢がまんします。本当ほんとうに、不意打ふいうちは、やめてください…。心臓しんぞうわるいです。」と、ムスッてしたあと、かおあからめながら、はずかしずかしがる、その姿すがたを見せ、そんな王子の姿を見た僕は。


「なるほど…?うん。やっぱりぼくのことが、本当ほんとうに、きなんだね、ぼくら、転生先てんせいさき異世界いせかいでも、奇跡的きせきてきに、出会であうなんて、運命うんめいなんだね…。これからも、よろしくな!」


そうぼくれながらかえすと、ダニエル王子おうじは、すかさず、ちかづいてきて、ゆっくりと、やさしいつきで、フワッとぼくつつむかのようにきしめ、耳元みみもとでもやさしく、つぶやいた。


「もちろんですとも…。貴方あなたさまとともにボクは、これからも、ずっと、ずっと、一緒いっしょに、ってきていきたい…。こころからあいしていますし、大好だいすきだから…。」


そのやさしくて、それでいて、あたたかな言葉ことばいたぼくは、一気いっきかかえていたモノがスっとえてくなり、ボロボロと、大粒おおつぶなみだあふれてきて、しばらくは、大声おおごえをあげながら、王子おうじむねのなかできじゃくった…。


本当ほんとうこわかった…。かれない世界せかいが。


だって、いつだって、かれが、おれとなりて、わらいかけてくれて、きしめてくれて、あたまやさしくでてくれて、"あいしてる。"ってってくれて、沢山たくさんあいをくれた…。そんな毎日まいにち現代げんだいでは、たりまえだった。


しかし、あのとき自分じぶんが、過労かろうたおれてに、異世界いせかい住人じゅうにんとして、この世界せかいに、転生てんせいするも、""はあられず、かれ出会であうまで、ずっと孤独こどくだった…。


そんなおれに、ようやく""があられた!


そう…、それこそ、いとしの恋人こいびと、ダニエル王子おうじ


はじめてかれった時からかんじていた、なつかしい感覚かんかくと、においがした…。


『まさかとはおもってはいたけれど、本当ほんとうに、奇跡きせきって、きるものなんだな…。』


そうおもい、余韻よいんひたっていると、意識いしき片隅かたすみからかすかにおぼえのあるこえこえてきた


「スバルさま、スバルさま!大丈夫だいじょうぶですか?」


そう頭上ずじょうからこえ、ねるように起きあがると


もちろん、となりには見知みしったかおがあり、大好だいすきな、王子様おうじをした、かれた。


「あの…。ダニエルさま…。ぼくら、何故なぜ、そとにるんでしょうか…。さっきまで、温室内おんしつないに、ましたよ?どうして…。」


そううと、かれはクスッとわらい、こうった。


貴方あなたは、魔法まほうつかったあと、力尽ちからつきたみたいで、いきなりたおれたんですよ?多分たぶん、ボクの魔力まりょくりょう影響えいきょうしています。普段ふだんよりもおおいマソりょうを、一気いっき使つかったせいでしょうね…。まぁ、結果けっかてきに、成功せいこうしましたから、きっと大丈夫だいじょうぶですよ?さてと…、そとくらくなってきましたし、いまからいそがないと、りょう門限もんげんやぶることになってしまいますからね。」


そう笑顔えがおわれ、ぼくあわてると、ふたたび、クスッとわら


大丈夫だいじょうぶです!ボクが貴方あなたを、お姫様抱ひめさまだっこしてさしあげます!一緒いっしょに、転移てんい魔法まほうで、一気いっきりょうへと、お送り致します。しっかりとつかまっててくださいね!!」


そう王子おうじは、満面まんめんみでうと、ヒョイっと、軽々かるがると、ぼくげて、げ、さわやかな笑顔えがおで「いきますよ~。」とい、ゆっくりとやさしいこえで、転移てんい魔法まほう呪文じゅもんとなはじめた


すると、あたりがすこしづつ、あかるくなり、やがて、あおひかりともに、青色あおいろ魔法陣まほうじんあらわれ、二人ふたりやさしく、つつむようにして、ひかりえていった…。


-転調てんちょう-


また場所ばしょわり、今度こんどは、アカシア学園大学がくえんだいがく薬学部やくがくぶ園芸学科えんげいかがくか男子寮だんしりょう敷地内しきちない=もんなかへとぼくたちは、転移てんいしてきたようだ。


「うわあああ!びっくりした…。瞬間移動ししゅんかんいどうした!なにこれ!?めちゃ、こわいんですけど(汗)」


あわてている様子ようすせるぼくに、王子おうじ


「スバルさま!ボク、魔法まほうつかいのはしくれなんですよ?しかも、公国こうこく第三王子だいさんおうじですからね…。マソりょうも、人並ひとな以上いじょうありますし、上位じょうい魔法まほうくらいは、簡単かんたんですよ?」


王子おうじは、そううと、ふたたびクスッと笑った。


「いや…、ぼくには、ちいさいとき記憶きおくまったく、ないから、そーゆーのは全然ぜんぜん、分からないんだってば…。もう!ダニエル王子おうじ本当ほんとうに、意地悪いじわるだな…。」


そうがおせると、ダニエル王子おうじが、ぼくかおちかづいてきて、を、おでこに、ててきて、こうった。


「そうですね…。さいときは、魔力まりょくは、制御せいぎょしていましたからね…。らなくて当然とうぜんです。」


そうのこして、かれがった。


「さて!これから、ぼくらの""に向かいましょうか…、マイハニー。」


と、いきなりぼくまえで、ひざまづいて、こうに、満面まんめんみをかべ、チュッとキスをした。


「そ、そうだね、うん!はやくこう!」


おれは、めちゃくちゃれながら、そうったあと、うつむきながら、ダニエル王子おうじかれ、あるした。


ぼくらは、これから何年間なんねんかん一緒いっしょらすであろう、""へと、あしれるのであった…。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る