第4話 時は流れ3歳に
さてさて、時が経つのは早いものですねー。
え?なにが言いたいのかって?
えーコホン。わたくし晴れて3歳となりました。
3歳だよ!3歳!もう恥ずかしい思いしなくていいんだよー!
…取り乱しました。
3歳になったということもあり、この世界についてだんだん教えてくれるようになりました。
エルザからスキルで調べてねーって言われたけど、使えねーし。
という訳でちまちま情報収集中
なんでも今いる大陸の名前は『メルギヤ大陸』というらしい。
基本的には人間族が住んでいる大陸なんだけど、移住してきた他の種族もいるという多国籍な大陸。
大陸は陸続きになっていて、あと3つの大陸があるらしいのだが、それはまだ教えてもらっていない。
聞けば教えてくれるんだろうけど、まだ先でいいやって訳で聞いてない。
そして本日、なかなか衝撃的なことがわかった。
「ねぇねぇ?パパは
そう、レミナからそんなことをサラッと言われたのだ。
冗談かと思っていたが…
「お!誰から聞いたんだ?」
「レミナから」
「…レミナー!」
「ひ!?は、はい!どうしましたか?!旦那様?」
「なぜ先に言っちゃうんだよー!俺から言いたかったのにー!」
「も、申し訳ございません…」
わー、親バカーー。
いきなり大声あげるもんだからレミナが怒られるのかってびっくりしたよ。
「もう!あなた!フィリアが驚いているでしょうが!」
「お、おう。すまん、フィリア」
「謝るならレミナにいって」
そう、1番の被害者はレミナなのだから。
「そうだな。すまなかった。レミナ」
「い、いえ!私の配慮が足りませんでした。申し訳ございません」
「レミナはわるくない。わるいのはパパ」
「フィリア様……」
とりあえず話しの続きを聞こう。
「それで?パパはほんとに
「おう!俺たちは別に当たり前のことをしただけなんだが、周りからそう言われているな。」
「旦那様は大したことをしていないと言っていますが、本当に凄いことなんですよ?」
「何したの?」
率直な疑問だ。
「うん?普通に悪いやつを倒しただけだぞ?邪竜とか、邪王とか…」
「は?!」
いやいやまてまてー!
なに?なに普通に悪いやつだったから倒したって。
邪竜?邪王?なにそれ?
でも名前からやばいやつってことはわかる。
「なんなの?それ?」
うん。聞くのが1番!
「悪い竜と、悪い王だ」
うん。聞く相手を間違えた。
「あなた!それじゃあ全然分かんないでしょ!」
「だが、フィリアはまだ3歳だぞ?言って分かると思うか?」
「フィリア様は賢いので、理解できると思います。」
ナイス!レミナ!
「うーん…。」
「じゃあ私から説明するわ。まず、邪竜っていうのは闇に堕ちた竜のことよ」
「闇に堕ちた?」
ここがわからん。
「闇に堕ちるっていっても様々あってね。悪魔と契約するだとか、闇魔法を暴走させて飲み込まれるだとか、あとは、生き物の怨念などが体に取り憑くだとかあるわね。邪竜は一般的に最後の怨念に取り憑かれることが多いわ。
魔法を使える竜だったら、闇魔法の暴走もありえるんだけどね」
「ふむ、ふむ」
「で、次に邪王っていうのは、生き物の怨念が集まって生まれるのよ。
だから、大きな戦争の後とかに生まれることが多いわね。私たちはそんな闇に堕ちて理性を失い暴走した邪竜とか、今言ったような邪王とかを倒して、英雄と呼ばれるようになったのよ」
「ほー。うん?私たち?」
「あら?レミナから聞いていなかったかしら?私は
「え!?」
まじか!ってことは私は勇者と聖女の間の子供?そらー荷が重いわ。
産まれたときにいってたことがやっとわかったわ。
「マリア!せっかく俺がフィリアに好かれるチャンスだったのに…」
「そうやって、あからさまに言うから嫌われるのよ」
バッサリだねー
まぁその通りなんだけど。
「でも、最後に邪王を倒してから、かれこれ30年くらいになるかしら?」
「大体そんなもんだな」
はい?!え、30年?えーと、今何歳なの?
見た目的には2~30代くらいだけど?
「え、じゃあママたち今何歳?」
「あ、そうね。確かに気になるわよね…」
あーそら女性なんだから年齢は言いたくないよねー。
「なんだ、マリア?言わないのか?だったら俺から言うぞ。フィリア、今パパは何歳に見える?」
「うーん…30」
「ブー!残念!」
イラ
少し睨み付ける。
「ご、ごめんよ!フィリア!えっと…パパはね、今76歳だよ」
「え!?」
ありえない!全然みえないんですけど?!
これがあれか?ファンタジーってやつか?
思わず目を見開く。
「その驚いた顔も可愛いなー。ちなみにマリアは俺の5つし…ヘブゥホ!」
うわー、後頭部に回し蹴り食らってるわー。
マリア…恐ろしや。
「あまり女性の年齢はいっちゃだめなんだから!」
「す、すまん…」
ロビンよ、もうちょい女性の気持ちが分かるようになろうな。
さて、そんな年して、どうして2人はこんなに若々しいのか?
「でも、どうして2人ともそんなに若いの?」
「あー、それね。それは私たちの種族が関係してるのよ」
種族?人間族じゃないの?
「私たちはね、
「へー」
そんな種族もあったんだ。あれ?
「じゃあ、私は?」
「…分からないのよ」
「分からない?」
「ええ…私の鑑定のスキルを使っても、???としかでないのよ」
まぁ、種族全部混ぜらしいのでそうなるのかな?
てか、いつの間にか鑑定されてたんだ。
「多分、5歳になって、ステータスプレートを授かったら分かると思うんだけど…」
「ふーん。じゃあ、気にしなくていっか!」
今分からないことを悩んでもしゃーないし!
「そうね…今はなにも気にしなくていいわね」
さてさて、今日は情報が多すぎてしんどいので、もう寝ることにしよう。
私はそのままベットに入り、意識を手放した。
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