【幼馴染みの君がいれば大丈夫だよ!】どきどき告白前夜♡あたって砕けるかもしれない!?
天雪桃那花(あまゆきもなか)
第一話 私、花です。中学一年生です。
「ねぇ、太陽は部活決めたの?」
「あ〜、うん。まだサッカー部とテニス部で悩んでる。花は決めたの?」
私、
お隣りに住む幼馴染みの
報告会って私は呼んでるけど、ただ一日の終わりに二人で話す時間のことなの。
二階の自分達の部屋の窓同士が隣り合ってるから、話がしやすいんだ。
太陽が幼稚園の頃に誕生日プレゼントに買ってもらったトランシーバーを一つ私が持っているから、すっごく便利。
どちらかが風邪をひいちゃった日とか風や雨の音がうるさい日とか、何かと使えるトランシーバーのおかげで、窓を叩かずとも、「今話せる?」とタイミングを合わせやすいの。
「う〜ん、私も迷ってるんだ。家庭科部かチア部で」
「チ、チア部? 花がチア部?」
「えー、なんか変かな?」
「いやいや、……カワイイと思うけど」
「えっ? ごめん、後半聞こえなかった」
「な、なんでもないよ。チア部って声出しとかダンスとか花に大丈夫かなって思っただけ」
「そうなんだよねー。私、おっちょこちょいだし、太陽のおかげでだいぶマシになった気がするけど、引っ込み思案なトコあるじゃん」
「俺のおかげ……」
「うんっ。太陽がこうして話を聞いてくれるから。報告会のおかげで私、頑張れる気がするんだ」
窓を開けて目の前にいる太陽が、黙っちゃった。もしかして照れちゃった?
「いつもありがとう、太陽!」
「いや〜、良いよ。お互い様だし。あらたまって花にそんなん言われると照れくさいや」
「やっぱ照れてたんだ」
「恥ずかしいし」
「ふふっ。じゃあ、おやすみっ、太陽。また明日ね」
「おやすみ、花。また明日な」
うんうん。
太陽と話すと安心してゆっくり眠れる。
太陽は大切な友達……、そうだなぁ、もう家族みたい。
つづく☆
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