この作品を読み、私は「自分は仮面をかぶっているのだろうか。だとしたらどんな仮面だろうか」と考え込んでしまった。
もしかしたら、誰とでも当たり障りなく接して平凡に暮らせるようにと仮面をかぶっているようでいて、実はちゃんとかぶれてなくてズレた隙間から「顔」が見えてしまっているかもしれない。
その不器用さが愚かでいかにも私らしく、ぞっとしてしまう。
どうせ仮面をかぶるならちゃんと装着したい。
この作品は「ひまつぶしに何か読みたいな」という方には向かないかもしれない。
もっと深く「自分はいったいどんな人間だろうか。友人はどんな『顔』を自分に見せてくれているのだろうか。もしかしたらお互いに『仮面』越しに接しているのだろうか」などなど「深い思考にどっぷり浸かりたい方」におすすめしたい。
いつもながら作者様の作品は感心してしまうほど深い。
素敵な作品を読ませていただきとても感謝しています。
急に寒くなってまいりましたのであたたかくしてお過ごしください。
では、失礼いたしました。