天才系の妹ちゃん
@tyoko_reta
第1話 ナンパされちゃった妹ちゃん
困っています…(泣)
私、
自分のビジュにはかなりの自信あるし、頭いいことも自覚してる。そして、めっちゃ運動神経がよく、多くな声では言えないけど、戦闘センスがあることも。
でも、ちょっとオシャレして街出かけたくらいで、こんな怖い、いかにもやばそうなお兄さんに絡まれることある!?
「ヘイヘイ、そこのお嬢ちゃん、ちょっとお茶でもしない?」
さりげなく私の肩に手を置くな。
そして古い。ヘイヘイそこのお嬢ちゃん、なんて、今時誰も言わないよ!?
「ごめんなさい、この後彼氏来るんで…」
必殺!「男もちなんで」!これで下がらない輩はいない!
「で?別に俺の方がカッコ良くね?」
かなりヤバいやつだ、コイツ。一番関わりたくない人だぁ。。。
「待ち合わせの時間に遅れちゃうので」
「そんなんいいじゃん、別にぃ。俺ら俺らと遊ぼうよ。」
「ごめんな…さ」
ん?俺らら?1人じゃないの?
「おせーよ、テメー」
「ごめんごめん、時間かかっちゃってさー」
うっわー…おんなじような奴がもう1人来た…こっちは金髪だし。
「あのぉ…私そろそろ…」
お兄ちゃんとの約束に遅れちゃうんだけどな。
「嬢ちゃん、如月であってる?」
「!?」
「おっ、その表情、ビンゴー?実はさぁ、テメエの兄ちゃん、預かってんだわ。」
預かってる?っざけんな、拉致ってんでしょ。
「で、お茶お茶する?」
「分かった。。。」
もしかして、前ボコボコにしたヤンキーたちかな?
カツアゲしてるっぽいとこを助けようとしたけど、相手が殴りかかってきたから、正当防衛で暴力振るっちゃったけど…その腹いせかなぁ(泣)
逃げれる状況ではなかったとはいえ、こんな事になるなら逃げときゃ良かったなぁ。お兄ちゃんも巻き込んじゃったし。
今更すぎる…
でも。お兄ちゃん巻き込むんなら許さない。お兄ちゃんに何かあったら、ソッコーで殺すから。
連れてこられたのは人気の少ない、長い一本の路地裏だった。
「なんで来ちゃったの、音ちゃん!」
この声はお兄ちゃんだ。よかった、アザも怪我もない。
「おにいちゃん、なんで逃げなかったの?声かけられたときに逃げとけばよかったじゃん。」
「いや、音羽が連れていかれたって聞いて。。。」
「私が逃げれないわけないじゃん。」
「そ、そうだよね、、、ごめん、音ちゃん。。。」
「もう、お兄ちゃんったら。。。」
お兄ちゃん、銀髪可愛い系イケメンなんて最強なビジュして、素直に謝られたら、、、これ以上𠮟れないじゃん。
これが妹じゃなかったら、、、一瞬で落ちてる。天然爆発させちゃって。
「で、こんな事してなにが目的?」
「そりゃあ、あん時だよ。」
「やっぱり、、、」
「心当たりあるだろ?」
「はい、、、すみません!」
「じゃ、ボコらせろや。」
なぁんだ、ボコるだけか。やることがつまんない。やるなら徹底的、、、って、何考えてるんだ私!
「だめだよ、音ちゃん!」
「てめぇは黙ってろや。」
そういってヤンキーはお兄ちゃんの首を絞める用意をした。
「大丈夫だ、お前が何もしなければ。」
「卑怯だね。」
ま、私がそんなのに屈するわけないけど。
「一発目行くぜ、おっっら!」
「音羽!!!!!」
お兄ちゃんが私の名を叫ぶ。でも、、、
「ガッ!」
私は殴ろうとしたヤンキーのアゴに、一発お見舞いした。
案の定、ヤンキー達は私にとびかかってくるし、お兄ちゃんの首を絞めたが、関係ない。
スカートはいてる女の子がこんな事するべきじゃないけど、大きく足を回して、お兄ちゃんの首を絞めている輩に横からフルスイングを決めた。
「うっ、、、ぐえっ!」
「お兄ちゃん、私の後ろ、乗って!今回は特別、おんぶしたげる!」
「OK!」
大丈夫、お兄ちゃんさえ取り返せば、あとは走るだけだ。
「ふぅ、ふぅ、ふぅ、、、」
「ここまでくれば、もう大丈・・・」
「フラグだから!はぁ、はぁ、ダメっ!」
「でも、音ちゃんは本当に足が速いね。俺のことおんぶしてるのに、俺よりも早いよ。」
高校生が何言ってんだか。
「もう、あとは自分で走ってね。」
「ありがとう、音ちゃん。」
満面の笑みでそんなこと唐突に言われたら、、、、もう、もう!
「乙女心をもてあそぶな!」
そんなこと言っても、天然炸裂ボーイには伝わんないだろうけど。
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