天才系の妹ちゃん

@tyoko_reta

第1話 ナンパされちゃった妹ちゃん

困っています…(泣)

私、如月きさらぎ 音羽おとは、14歳。

自分のビジュにはかなりの自信あるし、頭いいことも自覚してる。そして、めっちゃ運動神経がよく、多くな声では言えないけど、戦闘センスがあることも。

でも、ちょっとオシャレして街出かけたくらいで、こんな怖い、いかにもやばそうなお兄さんに絡まれることある!?

「ヘイヘイ、そこのお嬢ちゃん、ちょっとお茶でもしない?」

さりげなく私の肩に手を置くな。

そして古い。ヘイヘイそこのお嬢ちゃん、なんて、今時誰も言わないよ!?

「ごめんなさい、この後彼氏来るんで…」

必殺!「男もちなんで」!これで下がらない輩はいない!

「で?別に俺の方がカッコ良くね?」

かなりヤバいやつだ、コイツ。一番関わりたくない人だぁ。。。

「待ち合わせの時間に遅れちゃうので」

「そんなんいいじゃん、別にぃ。俺らと遊ぼうよ。」

「ごめんな…さ」

ん?俺ら?1人じゃないの?

「おせーよ、テメー」

「ごめんごめん、時間かかっちゃってさー」

うっわー…おんなじような奴がもう1人来た…こっちは金髪だし。

「あのぉ…私そろそろ…」

お兄ちゃんとの約束に遅れちゃうんだけどな。

「嬢ちゃん、如月であってる?」

「!?」

「おっ、その表情、ビンゴー?実はさぁ、テメエの兄ちゃん、預かってんだわ。」

預かってる?っざけんな、拉致ってんでしょ。

「で、お茶する?」

「分かった。。。」

もしかして、前ボコボコにしたヤンキーたちかな?

カツアゲしてるっぽいとこを助けようとしたけど、相手が殴りかかってきたから、正当防衛で暴力振るっちゃったけど…その腹いせかなぁ(泣)

逃げれる状況ではなかったとはいえ、こんな事になるなら逃げときゃ良かったなぁ。お兄ちゃんも巻き込んじゃったし。

今更すぎる…

でも。お兄ちゃん巻き込むんなら許さない。お兄ちゃんに何かあったら、ソッコーで殺すから。

連れてこられたのは人気の少ない、長い一本の路地裏だった。

「なんで来ちゃったの、音ちゃん!」

この声はお兄ちゃんだ。よかった、アザも怪我もない。

「おにいちゃん、なんで逃げなかったの?声かけられたときに逃げとけばよかったじゃん。」

「いや、音羽が連れていかれたって聞いて。。。」

「私が逃げれないわけないじゃん。」

「そ、そうだよね、、、ごめん、音ちゃん。。。」

「もう、お兄ちゃんったら。。。」

お兄ちゃん、銀髪可愛い系イケメンなんて最強なビジュして、素直に謝られたら、、、これ以上𠮟れないじゃん。

これが妹じゃなかったら、、、一瞬で落ちてる。天然爆発させちゃって。

「で、こんな事してなにが目的?」

「そりゃあ、あん時だよ。」

「やっぱり、、、」

「心当たりあるだろ?」

「はい、、、すみません!」

「じゃ、ボコらせろや。」

なぁんだ、ボコるだけか。やることがつまんない。やるなら徹底的、、、って、何考えてるんだ私!

「だめだよ、音ちゃん!」

「てめぇは黙ってろや。」

そういってヤンキーはお兄ちゃんの首を絞める用意をした。

「大丈夫だ、お前が何もしなければ。」

「卑怯だね。」

ま、私がそんなのに屈するわけないけど。

「一発目行くぜ、おっっら!」

「音羽!!!!!」

お兄ちゃんが私の名を叫ぶ。でも、、、

「ガッ!」

私は殴ろうとしたヤンキーのアゴに、一発お見舞いした。

案の定、ヤンキー達は私にとびかかってくるし、お兄ちゃんの首を絞めたが、関係ない。

スカートはいてる女の子がこんな事するべきじゃないけど、大きく足を回して、お兄ちゃんの首を絞めている輩に横からフルスイングを決めた。

「うっ、、、ぐえっ!」

「お兄ちゃん、私の後ろ、乗って!今回は特別、おんぶしたげる!」

「OK!」

大丈夫、お兄ちゃんさえ取り返せば、あとは走るだけだ。

「ふぅ、ふぅ、ふぅ、、、」

「ここまでくれば、もう大丈・・・」

「フラグだから!はぁ、はぁ、ダメっ!」

「でも、音ちゃんは本当に足が速いね。俺のことおんぶしてるのに、俺よりも早いよ。」

高校生が何言ってんだか。

「もう、あとは自分で走ってね。」

「ありがとう、音ちゃん。」

満面の笑みでそんなこと唐突に言われたら、、、、もう、もう!

「乙女心をもてあそぶな!」

そんなこと言っても、天然炸裂ボーイには伝わんないだろうけど。

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