第56話エピローグ~御伽噺~

 むかしむかしのお話――


 王子様と平民のお妃様は国中に祝福されて結婚しました。


 しかし、そのお妃様は「魔女」だったのです。


 王子様を魔法の力で惑わし、自分の意のままに操っていました。


 そうとは知らない王子様は魔女のお妃様のいいなり。

 お妃様の言葉しか耳に入らないようになってしまったのです。


 そんな日々が続いた、ある日。


 王子様は一人の魔法使いに出会います。

 魔法使いは一目で、王子様が魔女の魔法に掛かっている事に気が付きました。

 魔法使いは魔女の使う魔法は使用できませんが、別の魔法色魔なら使いこなせました。


 魔法に似て非なる物。


 けれど魔法のような効力をも発揮する。

 魔女のように王子様を操る効力は一切ないもの。


 魔法使いは王子様に魔法色魔を掛けます。


 するとどうでしょう。

 魔女に掛けられていた魔法がみるみる消え失せていきます。


 こうして、王国に平和が訪れましたとさ。



 おしまいおしまい――――




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