第23話

AIロボット正しいくんとの

初デートの日。

ミオはいつになく緊張していた。

人間の男では味わえない快楽が

あるのではないかと思ったからだった。

「あのー、正しいさん」

「ハイ」

スタバで二人きりの午後だった。

「いい天気ですわね」

「降水確率七十パーセント。

いずれ雨が降ります」

「雪やこんこん」

「雪は降りません」

「いえ、あくまでも希望的観測です」

「予測不能なかたですね」

「誉め言葉と受け取っておきます」

「ハア」

「ミオさんはセックスが好きですか」

ミオ、コーヒーを吹き出す。

「いっ、いえ、好きというほどでは」

「わたしは別に好きでも嫌いでも

ありません」

「なっ、なるほど。AIさんのセックスには

非常に興味があります」




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