予測不能のオンナ
@k0905f0905
第1話
「世界一の大富豪になりたい」
麻生谷ミオは超のつくワガママだ。
欲望の塊といってもいい。
要するにダレにも制御不可能な女
なのだ。
「ねぇ、ねぇ、アナタ、世田谷の
高級住宅に住みたい」
「どっちも、まあ、不可能だな」
夫の忠は平凡なサラリーマンだ。
ミオは近頃よくなぜこんな平々凡々とした
オトコと結婚したのか疑問に思うことがある。
いや、友人に騙されたのだ。
友人のアリサはミオに忠が大財閥の御曹司
だと紹介した。
だから、ミオはそれほどイケメンでもない
忠と不承不承結婚したのだ。
ところが忠が大財閥の御曹司どころか、
借金まみれの平凡なサラリーマン
であることが後になってわかったのだった。
「ねぇ、あなた。空中八回転してみて」
「できるか、そんなもん。一回でも
できんわ。体操選手でもあるまいし」
「体操の段違い平行棒でオリンピックに出て
金メダル取って」
「だから、できんツーとルだろう」
「面白みのないオトコ」
「おまえの基準からいけば、世界中の
オトコが面白みがないわい」
「つまらないオトコ」
「オマエの基準からいけば、世界中の
オトコがつまらんわい」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます