ダンゴムシとてんとう虫の恋の物語

ゆりゆり

第1話

ある公園の大きな木のしたに、ダンゴムシのダンとてんとう虫のてんという名前のカップルがいた。

2人は愛しあい、婚約までしていた。


新居を建てて落ち着いてきた頃、ペットを飼おうという話になった。


「何を飼おうか。」


「うーん、ノミ(虫界で言う犬)はどう?」


「いいね!じゃあ、今日は金曜日だから明日ペットショップにいこうか。」


▼△▼△▼△▼△


「よし!買えたわね。ノミ種(犬種)は

ノミックスフンド(ダックスフンド)だから、名前はミックスにしない?」


「いいね!その名前でいこう!」


2人と1匹(3匹やん)は家に帰った。


次の日、てんのことが好きなカマキリが2人の家に突然やってきた。


カマキリはドアを勢いよくあけて、てんに大きな声で話しかけた。


「おい!なんでそんな男と一緒にいるんだ!俺の事が好きなんじゃなかったのか!」


「わ、私はあなたに好きなんて言ったことはないわよ!」


「てん!そのカマキリとはどういう関係なんだ!説明しろ!」


「この男は…小学校の同級生よ。向こうが告白してきて、断ったはずなのに、未だに着いてきているのよ。」


「てことは、ストーカーじゃないか!僕とてんは婚約しているんだ。今更、てんと関わろうとしないでくれ!」


「ハッ!本当にてんはお前のことを愛しているのか?俺の事の方がきっとてんは好きなんじゃないか?まぁ、今回はここまでにしといてやるが、今度あったら覚悟しておけよ!」


「な、なんだったんだ?」


「………………………」


▼△▼△▼△▼△


カマキリがやってきてから1週間がたったが、特にカマキリはなにもしてこない。


僕はこれから仕事いく。


てんは家で家事をしてくれる。


「じゃあ、いってくる!」


「行ってらっしゃい!」


▼△▼△▼△▼△▼


「はぁ、仕事つかれたなぁ、カブトムシ上司パワハラえぐちやわ。帰ったらミックスの散歩にいかないと。」


▼△▼△▼△▼△▼


「あら、おかえり!早速で悪いんだど、私はご飯作らなきゃだから、ミックスの散歩お願いね。」


「了解〜!じゃあ、行ってくるね。」


ガチャッ


「あ〜寒いな。早く暖かいご飯が食べたいな。」


この時、ダンは上に大きな影があることに気が付かなかった。


だが、ミックスは異変に気づいていた。


ノミッ!ノミッ!(ワンッ!ワンッ!)


「ん?どうした?」


「……………………う、うわぁぁぁぁぁあぁ!」






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