俺のすべては妹でできている!
@naritagento
第1話 激辛オムライス
妹が生まれた。それは、西園寺叶人が三歳の時だった。
母さんは、なんとか妹を産んだのだった。
父さんもその場にいたのだが、タバコを吸っている時に妹が生まれ、妹が生まれたことを知った瞬間にタバコの火を消し、タバコをすぐ捨て、病院を走って母さんのもとへと向かうことになった。叶人も、よちよち歩きで母さんの所へと向かい、一分ほどかけて辿り着くことができた。
そんな妹の桐乃はすくすくと成長し、十四歳になった。
現在、桐乃は女子中学2年生である。妹は153センチにもなった。
もう一つ変わったことがある。親たちが家からいなくなったのだ。
叶人が小学生の時に突然、両親は「海外に行きたい!」と言い出して、すぐ準備し、アメリカのロサンゼルスまで向かったのだ。
現在は、ハワイでホテル暮らしをしているらしい。
両親からは一ヶ月に一回だけ電話をもらうことになっている。
桐乃との生活はどんな感じとか、桐乃とは仲良くやってるとか。大体、妹の話をする。 それ以外はあまり電話をしないので、両親との会話はそれくらいだ。
朝になった。
朝なので、叶人の部屋で桐乃が起こしてくれる。
「ねぇ、お兄たん、起っきっきして!」
「やだよ。」
「お願い、起っきっきして〜!」
「分かったよ。起っきっきするよ。」
その様な感じで桐乃は毎日、起こしてくれる。
中学生になったら、急に起こしてくれるようになった。小学生の時はあまり好きではなかったらしい。でも、中学生になると、急に起こしてくれたり、料理してくれたりする様にもなった。
そんな俺にいつもの様に、朝ご飯が作られていた。
「ねぇ、お兄たん、これ食べて!」
「まぁいいけど、なんでだよ。」
「今日は特に愛情を込めて作ったからね、お兄たん!」
「そうなの、じゃぁ食べようかな。」
「食べてくれてありがとね。」
朝ご飯の料理を見るとハート形のオムライスだった。
ハート形のオムライスの上にケチャップで英語と日本語で
”「I LOVE お兄たん」“
と書かれている。これは豪華だ。食べるのがもったいない。だが、そのオムライスを一口食べてみた。
味も美味しかった。でも、一つだけ嫌な工夫があった。それは、チキンライスが激辛であったのである。
「おい、やりやがったな!」
その様に妹に告げた。
激辛だったので沢山水を飲み、また水をおかわりした。
桐乃は、「おもしろ〜い!」と叶人の方を見ながら、笑っていた。
今思うと妹の言葉がフリとしか感じない。叶人はオムライスを食べ終わると、お皿を片付け、桐乃がお皿を洗い始めた。中学生から始めたはずなのに一皿一皿丁寧かつ素早く洗う。皿洗いが終わると、叶人は歯磨きをすることにした。
洗面台は1人用の立てるスペースしかないので、歯磨きは順番にしている。叶人は桐乃がお皿を洗ってくれている間に歯磨きをし、終わらすことにした。
「歯磨き、歯磨き!」
そう呟きながら、歯ブラシに歯磨き粉を塗ると、歯磨きをする前に鏡を見た。叶人は、最近美容に気をつけているので、肌の荒れ具合が気になってしまうのである。もちろんニキビなどはできていないが、自分の綺麗な肌を見ることで安心するのである。
「安心した〜」
叶人は、自分の綺麗な肌を見て、すぐに洗面台から退けた。すると、桐乃がやってきた。桐乃もお兄たん同様自分の肌を見て確認している。お兄たんと同じことをすることで安心するらしい。桐乃はもちろん肌は綺麗である。
しかし、桐乃は叶人と違って可愛過ぎる容姿を持っている。その容姿を毎日自分で確かめて、「今日も大丈夫かな〜」なんて確認しているのだ。
桐乃の容姿は、茶色の紙に可愛い子に絶対ついている眉毛がついていて、パッチリと開く二重まぶたもついている。おまけに目は、ブルーに光り輝いていて可愛い鼻、桜色の唇もついているのだ。そして、身長は凄く妹感が出る153センチだから、最高すぎる。なので、近くを歩いた全員の男性が桐乃のことを「可愛い!」と思い、桐乃を妹に持っている叶人を羨ましいと感じる。
桐乃は自分の容姿を見終わると、歯磨きを開始した。ゴシゴシ、と三分間も磨いて洗面所を去った。二人は歯磨きをし終わると、用意していた準備を持って、学校に向かった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます