初の配信
1日の授業を終えた駿は下校の準備をしようとするが、その時に隣の席のクラスメイトである碧伽耶に声をかけられる。
「あ、暁君、ありがとう、居眠りしていた私を起こしてくれて」
「いや、だけど碧さんが居眠りするなんて珍しいね、まさか先生の言うように本当にダンジョン配信の動画でも見ていたの?」
「え?ううん、好きな人多いけど私はちょっと魔物の姿が怖くて見てないの」
「そうなんだ、じゃあ俺帰るね」
そう言って駿は一度自宅に戻り、夕食を終えると自分の部屋に戻って、まずは仮面の装着を試みた。
「よしまずはマスクオン!」
駿がそう叫ぶと亜空間に収納していた仮面が装着され、黒の鎧を模した強化スーツも装着された。
「これで階層転移スキルを発動すればダンジョンに直接飛べるんだよな」
駿はそう念じ、ダンジョンに転移されてスマホのカメラを起動し、まずはスマホを自撮り機能にして仮面を装着した自分を映し、カメラに対し声をかける。
「あ、ああああ!よし、ダンジョン配信をご覧の諸君、お初お目にかかる。私は新人配信者であるダンジョンプリズマーだ」
駿は昨日のうちに配信者登録を済ませており、スマホの映像で配信できるように設定しており、駿がカメラを起動すると瞬く間にその映像は流れるがまだ反応は見られないが、とりあえず駿、ダンジョンプリズマーは話し続ける。
「前日、他の配信者の配信動画に偶然私が映ったようだが、私もとりあえず配信なしでまずは腕試しをしていたのだ、そして思いの外手ごたえがあり、配信者としてやっていくと決めたのだ」
更にダンジョンプリズマーは配信についての自身の心がけを話す。
「私はダンジョンを攻略する中で自らの力をもって多くの者を救えるよう戦うつもりだ、諸君、応援を頼む」
そしてダンジョンプリズマーは左肩にスマホを装着し、そのまま進んでいくと、スマホから音が鳴ったのが聞こえ、仮面のディスプレイを開く。
仮面の能力でスマホやパソコンに届いた配信に関する情報が見れるようになっており、ダンジョンプリズマーは確認をする。
『おお、ダンジョンプリズマーキターーーー!』
『チャンネル登録しました』
『もしかしてホワイトペインター様のパクリ?』
チャット形式でいろんなコメントが流れてくるが、とりあえず気にせずにダンジョンプリズマーは進んでいき、現れる魔物を格闘技で倒していく。
『体術キターーー!』
『ねえ、必殺技みたいなの無いの?仮面のヒーローなんでしょう』
ダンジョンプリズマー、暁駿のダンジョン配信者としての活躍はここに始まるのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます