第5話
よく考えたら。
この状態で、彼を探しようがないのではないか。
薄々、気付きはじめている。それでも、心の奥に押し留め、今日も任務。
任務で、彼との全ての記憶を失っている。そして、任務の内容も、彼に関する部分のみ丸々抜け落ちていた。とにかく、彼を探す。彼に会うしか、方法がない。名前も顔も、記憶もないけど。そして、任務内容で抜けている部分を補完する。それしかない。
どうやって。
どうやって彼に会うのか。
どうしようもなかった。運命の赤い糸など存在しない。彼が会いに来てくれることも、ない。
かなり、難易度の高い任務だった。それでも。やるしかない。
ラップトップを開いて。すぐ閉じる。彼を探して。この文字だけを眺める。今日も。彼を探す。とにかく。探し続けるしかない。
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