第2話

 スマホは延々と鳴り続ける。今夜は2人分とあって、チャットが普段の倍は届くようだった。



ピロリ。


――ねぇウガちゃん。乗る電車はコレであってる?


――はい、オッケーです!


――多摩急行だって。凄い速いね!


――はい、各停駅をジャンジャン飛ばしていきます!


――わぁいわぁい。予定より早く着いちゃいそう!



 随分と楽しそうだが、お前らはそれで良いのか? その後、案の定としか思えない展開が起きた。


 ピロリ。



――唐木田に着きました。


――あれ? おかしいですね……。生田を通り越しちゃいました?


――なんでなの!? ウガちゃんとシッカリ相談して決めたのに、どうして失敗しちゃうのーー!



 いや、疫病神だからだろ。


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