ロスタイムレコード
天見レイ
第一章 魔王討伐編
第一章プロローグ 旅立ちの前日
これは、彼女達が築いた冒険の記録である。
とある異世界にある、とある森。そこに住む彼女は、そこにある家のテーブルに顔を伏せて眠っていた。まだ来ている来客には、気がついていないようである。
「優火〜そろそろ起きてよ〜。もうここに来てから3分も経つんだよ〜。」
そう言い寝ている彼女、木口優火の肩をゆすりながら喋っている。
「う〜ん、もう少し寝かせて。」
もっとも、当の本人は寝ぼけながらそんなことを言っているが。
「あーあ、王都にある予約が取れないことで有名なカフェの予約が取れたのになー。この仕事受けてくれたら連れて行ってもいいと思ってたのになー」
「よし。話を聞こう。要件は何だい?」
相変わらず気が変わるのは早いな。そう思いながら、彼女に頼み事をすることにした。むしろ、便利屋という職業をしているのだから、もっと早く聞いてほしいものだが。
「王都で少し厄介な情報が流れ出していてね。魔王軍の再来だとかなんとか。あるわけないけど、念のためやっといた方がいいと思ってね。全く、あの王様も何考えているのやら」
王都は、リアム王子が治めるきれいで平和な街。だがそれも、150年前は違ったらしいのだが。
「あれ、でも確か、魔王はもう死んだんじゃなかったっけ?」
「何でも復活したとかなんとか。そこで王様から、魔王軍の侵略を止めろってさ。20人近くしかいない騎士団によくそんなこと頼めたもんだよ。まあ、報酬はかさむけどね。」
他の騎士団も動き始めていることから、伝わっているものだとは思うが。
「わかった。その依頼引き受けるよ。報酬は王都からの報酬の3割。それでいい?」
「よし乗った!じゃあ明日、ここに仲間連れてくるわ。またね。」
「寝坊はしないようにね〜」
あいつが言えた口ではないな。そう思い苦笑しながら私、カルラ・アーサーは街へと戻っていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます