第153話 ツブリ初日、前振り
ぽこん
ヤタ『いえーい見てるー?』
メッセージ着信の通知音に、スマホを覗き込む。
ぽこん
翡翠さんと仲良くお風呂の画像。
ぽこん
翡翠さんと仲良くお酒の画像。
ぽこん
翡翠さんと恋人つなぎで自然に笑っている図。
ぽこん
白いシーツに広がる赤い染みの画像。
ぽこん
空けてもらった。
コメント付きで、先程穴を開けたばかりらしい、血の滴るピアスを中心にした、翡翠さんとの2ショット。
今回は以上。
既読が着くと同時に、何とも言えないが『おめでとうございます』と言う言葉と同時に、私もソレが良いとか、喧々諤々な意見が並ぶ。
内心では嫉妬の炎とか燃えてそうで。古の人気キャラ、シットなマスクなら嫉妬の炎でビームとか出せそうなノリだ。
医療従事者的に、ピアスで穴だらけは問題だし、指輪は毎日の手洗いやら衛生管理やら何やらの関係上、着け外しが面倒、多分と言うか、確実になくす。
となると、ハチクマさんみたいにネックレスとして着けた方がましだろうか?
そんな葛藤は兎も角として。
「………羨ましい」
思わず呟いた、いや、今夜はいよいよ私の番なので、そんな事言ってる場合じゃ無いのだが。
(どんな初夜すれば良いんだろう?)
一人で首を傾げる、強くぶつかって、後は流れで?
内心で予定が組めないダメ女加減を発揮していた。
ヤタ『儂の独占期間終わったから、次準備しとけよ?』
ミサゴ『次は?』
ツブリ『私です』
ツグミ『おめでとう、楽しんでね?』
ツブリ『はい、頑張ります』
(どんなんだろ、翡翠さんのアレ、でっかいけど、実際入るかなあ?)
仕事中にだが、ちょっとぼんやり考える。
手や口でしてあげた事は有っても、本命の下の口で受け止めた事は無いので、どうなるか分からない。
嫁特典として、夜のお風呂で皆と混浴とか有ったようだが、当直で抜けられなかったので見送りである、今に成って見れば、雰囲気とか掴むために無理にでも混ざって置けばよかったと思う。
そんな今更な後悔をしつつお仕事中だ。
まあ、コレから有給休暇して3日独占するのに、代わりの予定調整で当直入れたのだが。
いや、半分現実逃避気味に、仕事に逃げたのだが。
翡翠さんとの最初のアレは、上司の兎田とかが半分おぜん立てしてくれたからこそだったりする。
私個人で準備しろと言われたら、多分途方に暮れていた事だろう。
「こんにちわ」
「こんにちわ、あれ? 翡翠さん?」
救援で当直明けの、さあ、帰って今夜の備えとかしないととか考えつつ、廊下を歩いて居たら、その翡翠さんに出くわした。
搾精日では無かったはずだが。
さっきまで画面の向こうに居たのが現実に出て来てギョッとする。
今まであれほど触れ合っておいてとか言われそうだが、結構な衝撃が有ったりするのだ。
追申
ヤタちゃん渾身の自撮りと、大量に有る隠し監視カメラをAIでデータ整理してピックアップ、最後の渾身の一枚の選出は人力とか、そんなノリ。
人の感性を刺激するのは、あくまで人なので、時代が下ろうと多分AIのみでは良い物は作れないと思いたい。
多分、隠しの監視カメラは4スミと言わず、360度ぐるっととか、そんな感じに、翡翠が知ったら軽くひく位の台数が設置されている。
そんなだろうと、バレても翡翠の場合は、防犯上しゃあないですし? 程度でスルー出来ると思われます。
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