第110話 暗い夜空の回想
(え、良いの?)
入って来た面々の様子を、息を殺して物陰から覗き込む、男の人が一人と、何だか距離感が近い女性の面々、当然のように裸で、皆がギラギラと目が光って居るけど、なんだか和やかな雰囲気が有る。
と言うか、あの男の人の裸、綺麗だなあ……
思わず見惚れる、インターネットの向こう側とか漫画とかでしかお目にかかったことが無いような、綺麗な身体だ、雑誌のグラビアとかでは容姿で差別とか禁止なので、逆にアレなおっさんしか出て来ないと言う事に成って居る、そもそも、この時代、嫁に養われる関係上、男の人自身がお金を稼ぐ必要性が無いので、お金を稼ごうとする方々は基本的に旬を超えて居るとか、そもそも養ってくれる嫁が居ないかとか、そんな方々ばかりだ、更に性格悪い可能性も有るしで、平たく言うと、元からハズレな方々だ。
男女比的には100人娶って居るはずなので、ソレで足りないって何だと言う感じの。
最初からお察しなのだ。
だがそれでも男性と言うのはそれでも貴重なので、どうしようもない感じに需要が有るのだ。
だから、良い人を探したい場合、それ以外を探す必要が出て来る、既にハーレムを形成して居るのが友人知人や親戚筋に居れば、そのおこぼれを狙えれば話が早いのだが。私達人工授精組は実家のつながりに女しか居ないし、そもそも希薄だしで望み薄なのだ。
スタートダッシュ出来なければひたすらじり貧である。
あっと言う間に三十路のタイムリミットで、泣く泣く政府支給の謎スポイトと成りがちだ。
社会人に成ると、人に仲介とか紹介任せると、当然だが結婚詐欺、ロマンス詐欺が山ほど混ざる。
お金払って来たのは女とかザラなので、もう人なんか信じられない。
そんな訳で、さらに望み薄なネットで男性目撃情報とか、噂の検証とか始める事に成ったのが今だ。
当然だが大山鳴動して鼠一匹とか、幽霊の正体見たり枯れ尾花とか、尾びれと尻びれとか、噂が元ネタの原型留めてる可能性がかなり薄い為、コレもロクな的中率では無いのだが、改変前の一次情報を捕まえる選球眼を養えれば、人の悪意とかにはあまり引っかからない様に成る為、多少マシである。
そもそも価値のある感じの情報出てくるのは、今まで見ててほんの一瞬、数えるほどだし。
えっとこの状態からイケる?
自分の身体を見る、若いが日頃のケア的にちょっとだらしない感のある駄肉がでかでかとぶら下がっている。 今揉まれているのも身長の比率的にかなり大きいが、アレが許されるのなら、私も許されるのではないだろうか?
数少ない、男性に紹介された際には、『下品な駄肉がすぎる』とか散々言われた記憶とかよみがえる。
因みに、『こんなの何百万とか詰まれないと無理』とか言われた、続けて『絶対起たないし』とか、へらへら笑いながら。
それでも内心泣きながら払おうと一瞬思ったが、これ我慢すれば奨学金の返済とか、母親と一緒にちょっと贅沢にお食事とかがって脳裏に浮かんでしまい、もう駄目だった。
そんな訳で、丁寧にお断りした後は、かなり大きな声で『あんなブス紹介するなよ』とか聞こえるように言われた。
(願い下げだばーか!) と言う対句は出せなかった。
その帰りに腹いせに目いっぱい良い肉とスイーツとか買って帰って、上京してから別居してた母の所に前連絡も無しに問答無用で突撃して、内心で泣きながら食べたりした。
因みに母もでっかいので確実に遺伝だった。大きすぎて散々言われた腹いせにとか、確実に親が泣くような事は報告できなかった。
内心で今でもちょっぴり後悔はしているけど、時々フラッシュバックとかするけど。
そろそろ次見つかってほしいけど、それはそうと、今はこの桃源郷的なライブを目に焼き付けよう。
追申
胸大きいって一文入れるとAIがほぼ確実に弾いてくれるんで、ただの暗い娘に成っちゃうので、例のイメージ作成は難しそうです。
因みに、現時点ではこの子が一番大きい、ヤタA、きよらB、ツグミC、ミサゴD、ハチクマE、琴理F、スズメM、夜空Lとかそんな感じに。
身長的とか体格的な比率だとスズメが一番大きい。
夜空に関して、本体は割と細いけど、重さに負けて猫背で、遭った時期が冬とかで着ぶくれしてて、太く見えた類。
馬鹿男は見る目が無い。
ちょっと念入りに髪をとかして、良く寝せてクマとか消した後、重さに負けない様に鍛えると見違える系。
当時パッとしなかったのは否定しない。
今もパッとはしきれていないけど。
少なくとも当時も冒頭の回想で言われる程悪くはない。
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