不登校・ザ・ライフ

リルク

第1話 ライトノベルは逃げる手段

※これはエッセイに見えてフィクションです


「母さん~おはよう~」


俺はリビングに言って母親に挨拶をする。

そして洗面台に向かって顔を洗う。


「おはよう理央。ご飯できてるわよ」


「はぁ~い」


俺はテーブルに座り、母親と面と向かってご飯を食べる。

俺の弟である優斗はまだ起きていない。


「ねぇ……今日も学校いかないの?」


「……」


「……分かったわ。学校に連絡しておくわね」


「うん……」


俺は不登校である。

母親に休みというのは忍びない。

しかし学校に行くのは火の中に入るような拷問だ。


「俺、一回寝るわ」


「わかったわ……お昼までには降りてくるのよ……」


「分かった。」


この返しをするのも罪悪感がたまっていく。

しかしそれを改善しようにも体が動かない。


……どこで……こんなことになっちまったんだろうか?


~~~~序章 不登校とは? ~~~~~

「よいしょっ!っと……これでよし!」


俺は自分の机に自分が保有しているだけのライトノベルを広げる。

正確な数までは分からないが少なくとも200は超えているだろう。


俺の机は学校の机を横に二つ並べたような広さで、身長が高い俺にぴったりな高

さをしている。


「勉強だりぃ~~~~」


俺は独り言をつぶやく。

昔から独り言だけは多いと周りから言われてきたのだ。

そのせいか不登校で部屋で一人になっても自分でダジャレをいって自分でツッコむと言った馬鹿なことをやって気分を紛らわせている。


「うっし!俺のライトノベルちゃん達~~今すぐこの俺が読みつくしてあげるからね~~」


そんなことを言っていると部屋の扉があく。


「……理央?」


「あ、えっとね……これは——」


「……………………」


地獄の空気が俺の部屋で流れる。

弟はそっと扉を閉じようとする。


「あの……学校行ってらっしゃい……」


「……うん……行ってきます……」


そんな蔑んだ目で見ないでくださぁい……興奮すr((殴

はい冗談に決まってます。


「んじゃあ読み漁りましょうかね?」


俺は机の椅子に座る。

そして一番手元にあったライトノベルをとる。


「お!これは……」


俺が手に取ったのは異世界系の長編シリーズ。

今ではアニメ化も果たしていて、超人気作だ。


……

物語に入り込む。

俺は本を読む(ライトノベル)ことで自分をしている。

俺が本やゲームをするのはきっと醜い自分を見たくないからなのだろう。


数十分後、俺が手に取っていた本は机に戻してある。

もう読み終わったのだ。


本を読んでいる間にもいろいろな感情が入ってくる。

登場人物の気持ちやその物語の情景を感じたりなど。


結局は空想でしかないがそれが「逃げる」手段である。


「結局……この物語の主人公みたいに勇敢にはなれない」


そう、ここは現実だ。

なにもかもない。理想を抱いた子供が矯正され自由なことができないそんな現実。


「いやになる……」


感情の起伏が激しい俺は本を読む前と本を読み終わったときに違いが出るのだ。


何かに逃げ出すように本を読む→物語の主人公と自分を見比べ絶望する→自分にはどんなところが悪いのか考える→結局また逃げ出す。


こんなことの繰り返し。まさに負の連鎖だ。

行動を起こしていないくせにべらべらと自分のことを正当化しようとして、


「まさにゴミだな……俺……」


自分に絶望する。

そんなことは誰にだってあることだ。そう自分に言い聞かせている。

自分が逃げているのは悪いことじゃない。そう思い込んで。


しかし実際の世の中はそうではない。


結局みんな自分を押し殺して社会で生きているのだ。

それができない俺は……社会不適合者だ。

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