願わくば帰りたい、帰宅部として。
全てあなたの所為です。
という、ユーザーがこの世の中には存在する。
不定期で楽曲の更新が行っている。作品自体のクオリティも驚くべき程に高い。また、モールス信号等の暗号を楽曲中に組み込んでおり、非常に考察し甲斐のある作品を作り上げている。
しかし、不定期過ぎる為、消息は不明である。
何が言いたいのか分からない、と思っている人挙手。
うん、大半だろうな。俺も多分分からない側の人間だと思う。
要するに、今、俺が消息不明になりそうなんだよ。
話を遡ろう。
朝8時頃、俺は急いで家を後にした。自転車に鍵を挿し込み、足を上げ、サドルへと座り込み、勢いをつけてペダルを漕いだ。ちょっとした坂道を、スピードをつけて走行。空を切り裂きながら、気持ちのいい朝日を浴び、夏の暑さを身に染み込ませていた矢先の出来事だ。
コンクリートで固められた地面の、ちょっとした段差で自転車が少し、いや、大きく跳ねた。
「あっぅ」
間の向けた情けない声が漏れる。
と、同時に、自転車がバランスを崩し、近くのにあった木製の橋を乗り越え、森を開拓しかけたはいいものの、途中で費用が足りなくなってしまい開拓を諦めたような、そんなような気がする、いや、そうしか思えない場所に建てられてた、一軒の小屋に突っ込んでしまった。
ように思えた。
いや、突っ込んで怪我を負ったはずだ。だが、現状は違った。
今見ている目の前の景色に、小屋なんていう建築物はなくなっており、自分自身に木の破片が刺さって血が出ているというわけでもない。
辺り一面が、砂漠のような大地に変わっていたのだ。
ここはどこだ、小屋は?道路は?そうだ、遅刻しちまう。時間は?いやそれよりも
パニックだった、としか言いようがないな。この反応は。
見回しても、今まで見てきた風景とは、イチミリ単位として似ていない。それどころか、何もない。ただあるのは、一般的な茶色よりも明るく灰がかった色をした砂で形成された砂漠と、青い空、そして、茜色なのか橙色なのかよく分からない色の太陽だけだった。
あまりの衝撃すぎて、この状況が理解出来ない。ハハ、笑えねぇぜ。
そういえば気づいていなかったが、自転車は今もなお元気に走行を続けている。
シャーという走行音にノイズが少しだけかかるも、前へ前へと進んでいくと並行して周りも移動していった。
まぁ、移動しているしたといっても見えるのは空くらいなんだがな____。
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