船の声
non
第1話
「...ん、何だここ。」
目を覚ますとベッドの上だった。机の上にはビール缶と食べかけのつまみのセットが置いてある。眼鏡をかけて、辺りを見渡した。初めはどこかのホテルの一室だと思っていたが、何か違和感を感じる。...揺れている?携帯を見ると“圏外”と表示されている。僕は急いで部屋を飛び出した。廊下を走ってドアを開けた瞬間、強い風とつんとした潮風の匂いがした。
「え?」
僕は信じられなかった。目の前には青い海がどこまでも続いていた。
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