第1話 なんか痣があるんだけど!
はー...。
今日もため息をつきながら歩く私。
学校なんて楽しくないよ...。
なんで行かないといけないのかな。
私は毎日こんなことを考えながら帰っている。
(ドーン!!)
「痛ったー、、、」
どうやら私は電柱にぶつかってしまったみたい。
こう言う鈍臭いとこも嫌いなんだよー。
私は不運だと思いながらまた歩き出した。
今日は水曜日だしお稽古の日か...。
私の唯一心の休まる時間なんだ。
私は4歳の頃から茶道をやっている。
作法をやってるときだけ自分が自分でいられるような気がして安心していられるんよね。
私の家は古くから伝わるお茶葉の専門店だから、小さい頃からやらされているんだよね。
私のお父さんも、おじいちゃんも、ひいおじいちゃんもお茶屋さんだったんだよ。
でも、私は継ぎたくないの。
私本当は、可愛くてなんでもできる人になりたい。
何をしたいのかはわからない。
でも、優しい人と結婚して、自分らしいって思える人生を歩みたい!って思うんだよね。
だけど、やっぱり私には無理なんだ...。
そんなことお父さんとお母さんに言えるわけないし、そんな理想の姿になれる訳ないしね。
(ガラガラガラ)
「ただいまー。」
いろいろなこと考えてたら家に着いたみたい。
「おかえり、
お店にはお父さんがいた。
もう1人誰かいる。
誰だろう。
「綾愛、この方は今日からの新しい茶道の先生だよ。挨拶しなさい。」
「こ、こんにちは。」
なんで先生変わったんだろう。
「綾愛ちゃん、こんにちは。話には聞いていたよ!今日からよろしくね!」
なんかチャラそうな先生だな...。
この先生ほんとに大丈夫なのかな。
「綾愛、お稽古まで時間もないんだし、ぼーっとしてないで準備してきなさい。」
「...はい。」
お稽古は私の家がお茶屋さんなこともあり、私の家で行われる。
いつもお稽古の時は和服を着ないといけない。
でもそれもなれたもんよ。
...あれ?
なんか左腕に
しかも綺麗な星の形してるよ。
今日の朝までなかったよね...。
あ、さっき電柱にぶつかっちゃった時にできたのかな?
こんな綺麗な痣って普通にぶつかって転んだだけじゃできないよね。
どうしちゃったんだろう。
はっ、やばいお稽古に遅れちゃう!
今はそんなこといいから行かないと。
(ドタドタドタドタ)
私は急いで階段を降りた。
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