第2話 学校でも!?(1)

「ふぁ〜、ねっむ。」

俺は今日あんまり寝れなかった。それもそうだ昨日から妹の様子がおかしいんだ。気になってしょうがない。それでも学校を休むわけにはいかないので眠い目を擦りながら朝食を食べにリビングまで足を運ぶ。

「おはよう。ご飯そこにあるから早く食べちゃいなさい。」

「わかった。」

朝食を食べたので、すぐに学校へ向かう。こんなに悠長にしているが、実は遅刻しそうなのだ。

「ねぇ、悠にお弁当届けてあげてくれない?」

悠は俺の妹の名前だ。なぜヒロインのはずなのに2話になって初めて名前が出たか不思議だろ?それは作者が名前を考えるのがだるくて1話を書いているときに思いつかなかったからだ。メタ発言はこのぐらいにして本編に戻ろう。俺の高校は中高一貫校で、妹の悠はその学校の中等部の生徒だ。そして中等部と高等部は歩いて1分も経たないぐらいの近さなのだ。だから妹が忘れ物をしたら基本出発するのが遅めの俺が届けるという風になっている。ということで弁当を受け取り、電車に揺られ学校に着いた。先に中等部に行き、妹のクラスに入ると、

「キャー、鏑木先輩よ〜。」

という風な女子の声が聞こえてくるようなことはなく、何事もなく妹に弁当を渡して俺も自分のクラスに入っていった。

4限目も終わり昼休憩に入ったとき、今朝の睡眠不足と授業での疲れも相まって、飯を食べた瞬間寝落ちしそうになったとき前の席から

「どうした?今日はいつにも増して顔が酷いぞ?」

という嫌味にしか聞こえないような心配な声が聞こえた。この声の主は俺の親友の長瀬友樹だ。友樹はスポーツ万能、成績優秀、おまけにイケメンで誰にでも優しい(俺を除く)とかいうハイスペック野郎なのだ。

「いや、妹がさ、なんか最近おかしいんだよな。」

「悠ちゃんが?どういう風におかしいんだ?」

「なんか、おんぶして〜とか、一緒に学校行こ〜とかって言ってくるんだよ。」

「良かったじゃないか仲良くなれて。」

「何にも良くねぇよ」

「お、噂をすれば。よっす悠ちゃん。おっ久〜」

「お久しぶりです。友樹先輩。」

「悠!?なんで高等部にいるんだ!?」

後ろを振り向くとなぜか悠がいた。

「お兄ちゃんにお礼を言おうと思って、ありがとお兄ちゃん!」

やっぱりだ。やっぱりおかしい。いつもならお礼はともかく、絶対に高等部にも近づかないのに、なぜか今日は俺のクラスにまで来ている。本当になぜなんだ?


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俺の妹が最近どうかしてる!! 緑野こうら @koraj

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