廃ホテルへ行く
ぽとりひょん
1
レンとハルトは同じ大学の友人でいつもつるんで遊んでいる。レンは、うわさでとなり町の廃ホテルのことを知る。そのホテルだは本当に幽霊が出るとか怖い心霊体験をしたものがいると聞く。
彼はハルトに言う。
「隣町の廃ホテル知っているか。」「お化けでの出るのか。」
「かなりやばいらしいぞ。」「ふーん、1人で行くのが怖いから誘っているのか。」
「そんなことないぞ、お前こそ怖いんだろ。」「怖くないよ。じゃあ2人で行ってみるか。」
「そうだな。」
2人は懐中電灯を買いに行く。そして夜になるまでレンの部屋でゲームをして時間をつぶす。
夜になり、レンがハルトに言う。
「そろそろ行くか。」「まだ早くないか。行くなら午前2時だろ。」「そうだな。」
日付が変わるころになり、ハルトがレンに言う。
「今出ると午前2時頃に着かないか。」「ああ、でも。廃ホテルにはやばい連中がたむろしているというぞ。」
「それは危ないな。」「夜明けに着くように出かけるか。」
「別に肝試しをするわけじゃないからな。」「そうさ、廃ホテルを見に行くだけだからな。」
2人はゲームを続けることにする。そして、彼らは午前3時頃廃ホテルに向かって出かける。廃ホテルまでは歩いて2時間くらいなので着くころには薄明るくなるはずだ。
レンがハルトに言う。
「怖くて行くのが遅くなったんじゃないぞ。」「そうさ、危険を避けただけさ。」
4時頃、彼らが歩いていると街路灯の下に車が駐車しており、運転手が乗っているのが見える。
2人は「こんな時間に車を止めて何をしているのだろう」と考えながら運転手を見る。
近づくに連れて運転手の様子がおかしいことに気づく、運転手は苦しんでいるようだ。彼らはどうしようかと慌てているとパトカーが近づいてくるのが見える。
彼らは手を上げてパトカーを止める。警察官が彼らに聞く。
「どうしましたか。」「あの車の運転手の様子が変なんです。」
警察官が2人、パトカーから降りて車を覗き込む。年長の警察官が言う。
「まずい、痙攣している救急車だ。」「はい。」
警察官が救護隊に連絡する。1人の警察官が運転手に声をかけるが返事はない。もう1人の警察官がレンとハルトに事情を聞く。
「僕たちはとなり町の廃ホテルに行くところだったのです。」「いまから?明るくなるよね。」
「夜はやばい連中が集まっているといけないから夜明けに行くことにしたのです。」「それで通りがかりに見つけたというわけか。」
「はい。」
救急車のサイレンが聞こえてくる。その頃には運転手は痙攣が治まり静かになっている。そして救急車が到着する。
救護隊員が運転手を見て言う。
「手遅れですね。」「と言うと亡くなられてしまいましたか。」
警察官が聞く。
レンとハルトは運転手が死んでしまったことを知り青くなる。
警察官が彼らに質問する。
「それで廃ホテル行くの?」「いいえ、十分怖い目に遭いましたから蹴ります。」
彼らにとってもう廃ホテルはどうでもよかった。
廃ホテルへ行く ぽとりひょん @augift0925
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます