第11話 20:00

20時…夜の8時


杏子先生の車には詩くんが乗っていた


僕は嬉しかった


また二人に逢えて






少し僕は怖かった


昨日の事もあるし、杏子先生には逢いたかったけれど、後ろめたい気持ちが強かったから


その二人が会っていたなんて


どんな話をしていたのかなんて


怖くて聞けるはずもない






「涼くん、僕と夜凪先生からのお願いを聞いて欲しいんだ」

詩くんが話し出すと、杏子先生は嬉しそうに鼻歌を歌い出した




どこへ向かうのだろう




杏子先生は車を走らせる





「涼くん、私のこと、愛してる?」




僕はビックリしたけど、即答できた

「はい、心から愛しています」










「涼くん、僕も君が好きだよ」







詩くんの言葉にも驚いた


でもちゃんと


僕の気持ちも伝えよう





「僕も、詩くんが好きだよ」






杏子先生は楽しそうに笑う

「そうね、涼くんは可愛いから」

「そして優しい」






杏子先生の運転する車は


見た事のない教会に辿り着いた




20時30分…夜8時半





3人は真っ暗な教会に忍び込んだ

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