探梅(たんばい)晩冬

仙境のきわにやあらむいざ探梅

せんきょうのきわにやあらむいざたんばい



もうすぐ春なのだけれど

冬の寒さに疲れたころには

早咲きの梅でも探しに行こうか

などとと思い立ったりする


まずは、頭の中で

いざ探梅



人里離れた山道に迷い込み

枯れ枝をよけながら

あちこちに芽吹きを探しながら


俗界を離れるにつれて

気は澄み渡り

視界は幻のように晴れ渡る


何か赤いものをみつけて

近寄るほどに

透明な歌声が幻聴のように

耳に届き


繚乱梅の枝々のすき間に

百花仙子ひゃっかせんし

後姿を見たような



百花仙子:蓬莱山に住むといわれる仙女(中国神話より)


https://kakuyomu.jp/users/rubylince/news/16817330651634460171

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