第2話 俺
いつものバーガー店に入った瞬間、俺は
天野はこの店の看板娘だ。少し茶色がかった前髪ぱっつんの黒髪に
「おっと、今日は当たりだ!」俺は思わず叫んでいた。
「え、何だって?」連れのモブ男を先にレジに向かわせる。もちろん俺が天野のレジに立つためだ。
「いらっしゃいませ、こんにちは。店内でお召し上がりですか?」
「はい」
天野の美しい声に俺は柄にもなく緊張を覚え始めていた。
「では、ご注文をどうぞ」
「ヒューストンバーガーのセットで」
「お飲み物はいかがなさいますか?」
「これで」俺は用意していた紙を天野に見せた。
それには、彼女をデートに誘う
「承知しました。お会計は六百円です」
天野はナンパに慣れているのか、顔色一つ変えずに答えた。
俺は落ち着かぬ気分を抱えたままオーダーが揃うのを待った。
「お待たせしました。ごゆっくりお召し上がりくださいませ」
俺はモブ男とテーブルに向かった。そして肝心のドリンクの種類を確かめる。
蓋を通して見た瞬間からわかっていたが、それはやはりウーロン茶だった。
「……だよねー」
「ん?」
モブ男の
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