第33話 別れの準備
僕は二十一歳になった。
最近は、本当にものすごく体調が悪くて、一日の半分以上は寝ている生活になってしまった。
パソコンもできない日が増えた。
身体のあちこちが痛くて、意識を保っていることがやっとだった。
意識が朦朧とする中、母の様子を見ると、母が泣いていることがよくあった。
母は泣いているときに、まさか僕が起きているなんて思ってないと思う。だから、僕も母が時々泣いていることに気付かないフリをした。
僕のことで泣いてるとわかってるから。
そろそろ本当にお別れかもしれない。
もうあまり時間が残されていないだろう。
僕はどうやったら母にお返しが出来るのだろう。
どんな言葉を伝えれば喜んでもらえるかな。
最近はそんなことばかり考えているんだ。
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