第17話 祈り
もう一つだけ、僕が心掛けていることを思い出したからここに伝えてみる。
僕が現実でできることはかなり少ない。
僕は現実問題、母の世話なしでは1日だって生きられない。母は食事や排泄や身体の清浄に保つあらゆるケア、医療的ケアを二十四時間体制でやってくれている。これは並大抵のことではないと思う。
それに、病院の先生や看護師さん、デイサービスやケアマネージャーや介護士さんなど僕の身体を維持するために、沢山の人の助けを借りて、僕はやっと生きられているんだ。
本当はお返しがしたい。僕も誰かの為にできることがしたいといつも思っていた。
せめてお礼ぐらい言いたいと思う。
でも、今のところ何も出来ないから、
じゃあ何をするかっていうと、さっき言ったような自分のエネルギーをキレイにしておくことや、
祈ることだった。
人によっては祈りなんて、意味ないって思うかもしれないけど、
僕は祈りの力を信じている。
それに、僕はやりたくて好きでやってるんだ。
何かやっていないと落ち着かないということもあるけど、それ以上に、やりたいことをやりたいようにやっているだけ。
僕は、毎日気付いた時にはいつも、母や僕を支えてくれる人、僕と関わってくれる全ての人に感謝の念を送っている。祈っている。
皆が幸せでありますように。全てが上手くいきますように。神さまの光が届き、愛に包まれ、よりよい人生を送られますようにと。
僕は宗教も知らないし、母もやっていないから、具体的な祈りのお手本がなくて、僕の考えた祈り方だけど。
みんなだって僕と同じように生まれる前に神さまと約束して生まれてきているはずだからね。
その決めてきたストーリーを最高なバージョンで生きられますように、って祈るようにしていた。
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