星の花が降る頃に

@ktren

第1話

文京区 本郷 

柏林社という古本屋さんの脇道を、ずーっと真っ直ぐに進んで、お弁当屋さんが見えたら、突き当たりを左に進む。

椿荘、柏荘、古いアパートメントをこえて、6丁目の小岩さん家の玄関前に置いてある、子豚の置物。子豚に嵌め込まれた薄緑色のガラスの目を北に向けて17:00になるまで待つ。


「“その時”がくれば、太陽の光が子豚の目にさすはずだから。その光の示す方へ向かってごらん。きっと辿り着けるよ。」

「あの、どこへ辿り着けるのでしょうか?」

「ああ、名前を教えていなかったね。"梟の事務所"だよ。きっと君を助けてくれるから。」

≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡



チリン、チリン。

「いらっしゃいませ。あ、初めての方ですか?」

「はい、あの“梟の事務所”ってこちらであっていますか?」

「左様でございます。ようこそおいで下さいました。」


≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡≡

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る