ケーキ
三zo三 サンゾウさん
第1話 高校卒業
昨日高校の卒業式が終わった。
テレビをぼーっと見ながら昨晩の卒業祝の残りのケーキを頬張った。『甘ぃぃぃ』
ニュースで大学の卒業式の様子が放送されていた。
画面の大学生が眩しく見えた。
あれ?私もこんな感じだったのかな?
いやいや昨日の卒業式は眩しくもキラキラもしてなかったな。
昨日はどう感じてたんだろう?
『あっけないな』
卒業式ってこんなあっけなくていいの?
うーん、なんでそう感じたんだろう?
ドラマやマンガだと感動的でキラキラしたものなのに。そんなの全然感じない。想像してたのと全く違う。なんかわかんないけど段々イライラしてきた。
なんだろうこの第三者的見る感じ、他人事のような感じ。さめてる感じ。自分のことじゃないみたい。
ドラマのワンシーンを遠くからながめてるみたい。
卒業式当日は、人並みにみんなと記念撮影したり、後輩からお花もらったり。感動的なはずなんだけど、でもみんなとは同じ気持ちじゃない感じが自分でわかる。
なんでこう感じるのかな?
今はっきりわかるのは
環境が変わることへの不安ではなく、四月からのことを考えると面倒で嫌になる。なんかどうでもいいやって。
四月から理系大学の建築学科に入学予定。
私の夢とは違う進路。
父親が決めた大学。父の会社と祖父の会社を継ぐたに。
こんな大学行きたくない。
建築は興味ないんだよ。
でも父親を説得できなかったのは私だし。
あーーー、大学のこと思い出したら本当に面倒くさいし、イライラしてきた。やってられん。
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