不遇スキル【鑑定】はどんな魔物の弱点も見抜く最強スキルでした〜「鑑定は地味でバズらない」と配信者ギルドをクビになった鑑定士、うっかりS級ボスをワンパンしてバズる。今更戻れと言われてももう遅い
第12話 なんで数字が取れないんだっ!※鑑定士をクビにしたからです 追放者視点
第12話 なんで数字が取れないんだっ!※鑑定士をクビにしたからです 追放者視点
「……佐川、山田。これはどういうことだ?」
栄光の剣の社長室。
佐川と山田は、昨日の配信の件で呼び出された。
「再回数が前回の配信の半分だ。しかも低評価が10000もついている。なぜだ?」
社長の郷田が、佐川と山田に迫る。
「それは……オーガに負けたからです」
佐川がおそるおそる答える。
「オーガのランクは?」
「C級です……」
「お前らは剣聖と賢者なのに、C級の魔物に負けたのか?」
「「はい。その通りです……」」
二人はうなだれる。
もちろん郷田は、二人がオーガに負けたと知っている。
ただ二人を、ネチネチ虐めたいだけだ。
「何か言うことはないか?」
「「すみませんでしたっ!」」
(クソ……っ! 嫌なオッサンだ!)
(あー! ムカつく……っ!)
内心、毒づく二人。
「負けたのは……新見がいないせいか?」
「いえ、新見のことは関係ありません……っ!」
「そうですっ! 新見がいなくても勝てますっ!」
「今、新見はバズりまくっている。新見をクビにしろと言ったのはお前らだ。それを忘れるなよっ!」
(クソっ! 俺たちのせいにするつもりだっ!)
(新見をクビにしたのは、あんたでしょ……っ!)
「社長、新見をクビにしたのはあなたです……」
「そうですっ! クビを決定したのは社長でしょう!」
「ふ、ふざけるな……っ! お前らが新見は役立たずだからクビにしてもいいと——」
「「記憶にございませんっ!」」
二人は口を揃える。
「お前ら、最低だな……」
佐川、山田、郷田の三人は、責任をなすりつけ合う。
すべては、新見をクビにしたせいだ——
「……とにかく、新見をなんとしても取り戻さないといけない。さもないと、我が社はかなりヤバい……っ」
「新見なんて、ちょっとこっちが優しくすればすぐ戻ってきますよ!」
「そうよね……新見はチョロい奴だものw」
しかし、三人は気づいていなかった。
新見を取り戻すには、【もう遅い】ことに——
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