不遇スキル【鑑定】はどんな魔物の弱点も見抜く最強スキルでした〜「鑑定は地味でバズらない」と配信者ギルドをクビになった鑑定士、うっかりS級ボスをワンパンしてバズる。今更戻れと言われてももう遅い
第8話 最大手配信者ギルドにスカウトされる(絶対に、新見さんを手に入れたいっ!
第8話 最大手配信者ギルドにスカウトされる(絶対に、新見さんを手に入れたいっ!
「久しぶりにゆっくり寝られた……!」
朝、10時。遅い起床。
俺は心安からな気持ちで目覚める。
【栄光の剣(株)】じゃ、毎日毎日、残業まみれだったからな……
「さて、これからどうするか」
ソロで配信をしてもほとんど見られないし、細々と低層で魔石を集めて換金していくしかない。
月に30日、ダンジョンに潜っても手取りで20万未満の収入。
家賃6万円の安アパートに住んでいるから、なんとかやってけそうだ。
しばらくは仕方ない――
ピンポーン!
「……誰だろう?」
Amazoとか頼んでないしな……
眠い目をこすりながら、ドアを開けると。
「……新見さん! やっと見つけましたっ!!」
「ぶはっ……!!」
柔らかいものに、顔が押しつぶされる。
この気持ちいい感触には見覚えが。
「新見さんっ! あたしを忘れちゃったんですか? ひどいですっ!!」
「さ、桜井さんっ……?」
「もうすっごく探しちゃいましたよっ! 新見さんはどこの配信者ギルドにもいないんですから」
「どうして俺の住所を?」
「それは……夢で神さまが教えてくれたんです。きっと普段の行いがいいからですねっ!」
「いやいや、そんなわけないだろ……」
「ううっ……どうしても新見さんにまた会いたくて。ごめんなさい。」
これ以上突っ込むと、ヤバそうだからやめておこう。
「とりあえず、中に上がってください」
「わあっ! ありがとうございますっ!!」
★
「で、俺に何か用?」
狭いワンルームを素早く片付けて、桜井さんにお茶を出す。
いきなり女の子が来るとは思わなかったから、かなり焦った……
「今日は……新見さんをDliveにスカウトしにきました」
「えっ……?」
Dliveは配信者ギルドの最大手だ。
「俺はソロでやっている底辺配信者だよ。そんな大手がスカウトなんて何かの間違いじゃ……?」
「いいえ。本当です。社長が新見さんの才能に惚れこんで、ぜひ来てほしいと」
「でも、俺の配信なんて誰も見ないと思うし……」
「……新見さん、もしかして知らないんですか?」
「……?」
桜井さんが何を言っているのか、さっぱりわからない。
「これを見てください」
スマホの画面を見せられるが、
「えっ……これって、俺の配信?」
俺の配信アカウントは――
【鑑定士チャンネル】
チャンネル登録者:50万人
再生回数:200万回
いいね数:3000いいね
コメント数:20000コメント
投げ銭:500万円
広告収入:1000万円
「嘘、だろ……」
「嘘じゃありません。新見さんはすでに、超人気配信者なのです」
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