不遇スキル【鑑定】はどんな魔物の弱点も見抜く最強スキルでした〜「鑑定は地味でバズらない」と配信者ギルドをクビになった鑑定士、うっかりS級ボスをワンパンしてバズる。今更戻れと言われてももう遅い
水間ノボル@『序盤でボコられるクズ悪役貴
第1話 鑑定は地味でバズらないからクビ😭
「新見くん、キミは今日で辞めてほしい」
「なっ……!」
ここは配信者ギルド会社【栄光の剣(株)】の社長室。
社長の郷田に呼び出されたのだが——
「新見くん、キミのスキル【鑑定】じゃ……数字が取れないんだよ」
「あの、昨日の配信も同接は1万あって……」
「お前の力じゃないだろっ!」
【閃光の剣聖】で配信者グループのリーダー、佐川が怒鳴る。
「いや、あれはレッドワイバーンの弱点を鑑定したから……」
昨日の配信。
B級ダンジョンのボス、レッドワイバーンの討伐を配信した。
ボス戦だけあって、我が社にしてはかなりバズった。
「あたしたちが上級スキルでレッドワイバーンを倒したからでしょ? 新見さんは何の貢献もしてないし…本当にお荷物なんですぅー」
【煉獄の賢者】の山田が嫌味っぽく言う。
「たしかに剣聖も賢者も、派手なスキルで魔物を倒すことができます。しかし、ダンジョン攻略には鑑定スキルが必要です。昨日、レッドワイバーンのところまで辿り着けたのも罠を見つけたからで……」
「ははは! 鑑定なんて要らねえよ!」
「新見さんがいなくても余裕で勝てましたよーw」
佐川と山田が俺を見下して笑う。
この世界にダンジョンが出現して20年。
人類は【スキル】と呼ばれる異能に目覚めた。
俺のスキルは【鑑定】だ。
魔物のステータスや道具の性能を見抜く。
たしかに戦闘向きではない【不遇スキル】だが、ダンジョン攻略に必要なスキルのはず……
「新見くん……鑑定スキルは【地味】すぎるんだ。佐川くんも山田さんも、戦闘スキルで再生数を取れるが、鑑定は違う。今、数字を取れないダンジョン配信者を雇う余裕はないんだ」
「つまり……」
「黙って【自己都合退職】してほしい」
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【★あとがき】
これからどんどん面白くなりますので、
よろしければフォローをいただけますと嬉しいです。
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