第3話
「こんな所で生活したくないです!そんなショボい魔力いりません。今すぐ装置直してくださいよ!!」
冗談じゃない!食料不足で生活水準がとても低く、風邪で死ぬくらいだから衛生的にも酷い状態だろう。虫も多そうだし、魔物なんかに襲われたりしたら最悪だ!!小説の転生やらする主人公は喜んだりしていていたが、私は嫌だ!虫も嫌いだし、スマホがなきゃ生きていけない!お風呂も毎日入りたい!トイレも水洗じゃなきゃ嫌だ!!何の肉か分からないような物は食べたくないし、ジャンクフードだってカップ麺だってたまには食べたい!!とぶつぶつ文句を言いながらジトーっとした目で睨んでいたら、自称神様が焦り出した!
「あっ、もっもちろん装置を直すよう努力はする。それに、君をこの原っぱに置き去りにする訳ではない。ほれ、あれじゃ、特別に沢山の希望を聞いてできるだけ叶える予定じゃぞ!どう頑張っても装置を直すのに30年以上はかかる。直るかどーかも………。そうじゃ!君には魔力を沢山付けよう、そして魔力を増やす事も出来るようにしよう。そうじゃなぁ、その魔力で地球にあった物ならなんでも出せるようにしよう!魔力1で100円くらいの物が出せるから1日30魔力でどうじゃ??努力次第で無限に魔力が増やせるようにしよう。」
チラッと伺うように見ながら提案される。ゔーん、まぁそれでいいかな。どーせ帰れないんだし、生活しやすいように他に何が必要だろう?
「あっ、ここに家を建ててください。もちろん水洗トイレ、ウォシュレット付き!キッチンも!ベットに家具も電気も!後はスマホが使えるようにしてください!もちろん通話は出来ないでしょうが検索が出来るようにしてください!!」
それから他に何かあったかなぁ??と考えていると
「結構、希望あるんじゃな。……まぁ仕方ない出来る事は何でもしよう。家は、了解じゃ、家具も電気もスマホもなんとかしよう。スマホの電池は減らないようにして、検索は一回に1魔力必要な事にしよう。電気は、ソーラーパネルを付けて使えるようにして、……」
ぶつぶつ言いながら杖を振ると、可愛らしい家が野原の真ん中にポツンと建っていた。中に入ると、トイレも水洗!風呂もキッチンも寝室にベットや机、椅子など必要な物が全てあった。家はしっかりした作りで木も使ってあるけど、外壁は頑丈なレンガのような見た目の壁になっていて、魔物が体当たりしても大丈夫そうだ。
「スマホは、わしとだけ通話出来るようにしておいた。10回だけ通話出来るぞ。わしからもかける事があるかもしれんが、それは10回には入らん。他に何か聞きたい事はあるか?」
「んー、魔力を増やす方法は?」
「それは、魔物を倒す事じゃ。魔物と言っても虫の魔物やらもおるから、心配せずとも大丈夫じゃ。後は、体を鍛えたり、作物を育てたりする事でも魔力は増えるぞ。」
「このキッチンの水は飲めますか?」
「もちろんじゃ!飲めるし、水道代も電気代もかからんぞ!ここから、少し東の方へ行くと川があるから、そこで洗濯も出来るし、川の水も飲める。食器や調理道具などは一応揃えておいたが、必要な物があれば魔力と交換すればいい。」
「魔力の使い方が分からないんですが?」
「おぉ、そうじゃな。まず目を閉じて『魔力』と言うのじゃ。そして目を開ければ今の魔力量が数字で出てくる。次にもう一度目を閉じて欲しい物を思い浮かべて、『チェンジ』と言うと出てくるぞ!魔力は使わなければ次の日に残りがプラスされるようになっておる。ここにこの世界の説明書があるので、読んでみるといいぞ。では、そろそろわしは行く。達者でな~!」
スーッと姿が消えていく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます