出会いは突然に
~ミキ視点~
私の名前は、
両親は海外在住、諸般の事情があって私だけ帰国しました。
親類はほとんど居ないので、帰国を諦めかけていたんだけれど、キョウコおばさん…ミッ君のお母さんである
そして、転入手続きに始まり、住宅の手当までして貰えました。
そうなんです、ミッ君と同じ学校へ通えることになったんです。
…まぁ、キョウコおばさんが面倒くさがって自宅の近所のアパート押さえて、近所の学校を充てがっただけのような気もしますが。
でも、この日を待っていました。
ミッ君と同じ学び舎で一緒に勉強する日々を!
彼の優しい眼差しの中で穏やかな学生生活を送る…
そして相思相愛になった二人はついに…
どうやら同じクラスに在籍出来そうで、期待も膨らんでいたんだけど…。
何よ!
あの娘っ!
一々気に係る
一緒に本を読んで…
一緒におやつを食べて…
一緒に勉強して…
二人で色々な経験を重ねてきたんだからね。
貴女とは年季が違うのよ!
何よ
「ねぇ、あなたの
ですってぇ!
貴女にそんな事言われたくないわ!!
~マキ視点~
私の名前は
我が家は母一人娘一人の母子家庭、父は私が生まれる前に海難事故で亡くなったそうです。
父の死亡保険のお陰で、私が高校生になるまでは生活上の支障はありませんでした。
しかし、大学を目指すとなると…ということで、母は私が中学生に上がる頃にはパートを始めています。
頑張っている母を応援するためにも、私はスポーツ特待生で高校へ進学し今はテニスを頑張っています。
でも、インターハイの会場である事件に巻き込まれ、心が折れそうになりました。
そんな私を助けてくれたのが、ミツオ君!
キョウコおばさん…ミツオ君のお母さんである
そして、この日がやって来ました。
ミツオ君と恋人になって始まる新学期。
お互いに助け合いながら、更に関係を深めて行って…
遂には彼と…って、きゃぁ~~な展開が…。
とっても楽しみにしてたのに…。
何よ!
あの娘っ!
ミツオ君に色目を使うわ、幼馴染だからといって、彼に付き纏うわ、お昼時には同席した挙げ句に、
一々気に係る
ミツオ君は、先週から
彼の涙を拭ってあげて…
降りそそぐような星空を見ながら語り合ったの。
幼馴染はお呼びじゃないの!
何よ
「ねぇ、あなたの
ですってぇ!
貴女にそんな事言われたくないわ!!
~ミツオ視点~
オレに何か言えそうなことある?
…でもどうしたらいいんだろう。
ミキちゃんには裏切ったような後ろめたい感情があるし…
マキちゃんには心の穴を埋める手がかりを貰った感謝があるし…
◇ ◇ ◇
こうして、新学期の初日は
なお、彼らの背後には苛立ちまくりの男子生徒群がミツオを睨みつけているのだった。
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