第25話 限界ギリギリバトル
どうも日ノ本 火種です。
とうとう師匠と大神さんのバトルが始まりました。
拳と剣の戦いでしょうか?燃えますね♪
聞いたところによると師匠と大神さんは同期の魔法少女らしく、そうなるとお互いの技なんかも知り尽くしていたりするんでしょうか?師匠の技を知っているなんて、ちょっぴり大神さんにジェラシーです。
「日ノ本さん、こっちも戦わないと。」
「流子ちゃん、ちょっと待ってて、キリが良い所まで。」
「キ、キリが良い所まで?」
お母さんがゲームやめなさいって言ってきた時に返す言葉みたいな感じで返してしまいましたが、自分でもいつキリが良くなるかなんて分かりません。
でもこの凄まじいバトルを見逃す手はありません。強者同士の戦いを眼に焼き付けて、少しでも自分の糧にしないと。
というわけでバトル実況は日ノ本 火種でお送りします。
「刀の刃を拳で受け止めるとか、相変わらずとんでもない女ですね。アナタ彼氏なんて絶対居ないでしょう?」
「大きなお世話だ。軟弱な男なんて要らん。お前の方こそどうなんだ?」
「私は経験済みです。処女のアナタと一緒にしないで下さい。まぁ、付き合っても大した感動もありませんでしたが。」
拳と刃で鍔迫り合いになっている二人は至近距離で舌戦を展開。やはり強者たるもの舌戦も得意じゃないといけないんですね。今度戦う時は魔物のことを罵ってみたいと思います。
“タンッ”
二人が同時に後ろに飛んで距離を取り、大神さんの方が刀を構えて再び前に出ました。そうして刀で連続の突きを放ってきます。使っているのは刀ですが、構え方はフェンシングみたいです。
その連続の突きを師匠は全て紙一重で躱していきます。無駄のない動きにより体力の節約をしているところも最高にクールです♪
「刀の使い方に進歩がない。さては貴様、鍛錬をサボっていたな。」
「どうして戦いが終わったのに鍛錬なんてしないといけないんですか?アナタみたいな脳筋と一緒にしないで下さい。凍りつけ、ブリザード。」
大神さんがフーッと息を吹くと、それが吹雪になって師匠を襲います。師匠が凍りついて人形みたいなったら、それはそれは美しいでしょうが、こんな所で終わる師匠ではありません。師匠は自分の体を意図的にブルブル震わせ、吹雪を喰らってもピンピンしています。これはシバリングと呼ばれる寒い時に起こる体温を維持しようとする生理現象の一つを応用した技ですね。勉強になります。
「アナタそんなの何処で覚えたんですか?」
「漫画だ。私なら釘パンチ何連打てるかな?」
「はぁ、知りませんよそんなこと。魔力量が少ない人は大変ですね。節約しないといけないから。」
「そうだな。ただ魔物相手じゃないから、最悪魔力が切れても、お前を倒すことが出来るぞ。」
「出来るものならやってみなさいよ。アイスロック。」
今度は大神さんが飛ばした無数の氷のつぶてが師匠を襲います。よく見ると氷の中に岩が入っていて二段構えになっているみたいです。地水火風の四属性が使えるとは聞いていましたが、まさか二つの属性を混ぜ合わせることが出来るんでしょうか?これは凄いですね。
「ふん、砕くだけでは芸が無いな。」
“タンタンタンタンタン・・・”
師匠は飛んで来た氷のつぶてを目にも止まらぬ両手の拳のラッシュで叩いていきます。オラオラですか?師匠?
そうして氷のつぶては砕け・・・ずに、逆に方向に飛んで、今度は大神さんに襲い掛かります。これはつまり砕かない程度に調整したパンチで氷のつぶてを相手に返すカウンター技ですね。名づけるならリフレクターパンチでしょうか?
「はぁ、相変わらずの化け物じみた身体能力ですね。鬱陶しい。」
大神さんは飛んで返って来た氷のつぶてを、刀を回転させて盾の代わりにして防ぎます。これも見事です。
それにしても大神さんが魔法を駆使して戦っているのに師匠は魔法を一つも使っていません。それでいて手を抜いていることにはならないのだから不思議ですね♪
流石は師匠♪
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