雑食
そいつは雑食だ。何でも食う。正確にいえば、何でも食うが他者が忌み嫌うものを好んで食べる。大抵の者は、手を差し伸べるか無視をするかその2つだろう。だが、その者はカラスがゴミ袋を突き残飯を食べるように、涙を食べる。腹も満たぬであろうに、嬉しそうに頬張るのだ。その者は、甘味を嫌い、弱味を好んで食べたという。そんな事をする者は、前世は鳥であったのだろう。
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