夢の中の御父さん

夢の淵 ふやけた煎餅みたいな世界

水色の空が笑ってる

いつもの帰り道は少し不機嫌

沢山の夕食を買おう

車に乗り切らないくらい


扉を開けてお気に入りの助手席へ

後部座席には知らない人が二人

運転席にも知らない人が一人

「誰だ?」を言う前に車は動く

エンジンはそんな簡単には止まらない


途中で後部座席から一人が降りたよ

車は山の向こうへ進んで行く

運転席のおじさんがやっと私に気付いたよ

目が見えないのに運転は出来るんだね

山の頂上で私は車から降ろされる


もう何処にも行けないね

だけど旧時代の常識が私にはある

大丈夫なんて言わないよ

それにもう煎餅は食べられちゃった

お早う彷徨っていた私

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