819 結果としては良かったのだが……残る不安

 準決勝勝利後の帰り道。

少々普通じゃない飯綱ちゃんの言動が気になった眞子は、色々と提案し。

飯綱ちゃんが、その眞子の提示した条件を飲むには、とある賭けに勝利する事を提示して来た。


そして、その条件と言うのが『飯綱ちゃん抜きで、次の決勝に勝利する事』だったのだが……


***


 ……そんな訳で、そこから逃げ切った私は、ホテルの真上さんが居る部屋に戻り。


いつも通り、大浴場で、ゆったりと風呂に入り。


その日は、それだけで終了。

この後、珍しくも、特に、これと言ったアクシデントもなかったしね(笑)


***


 ……っで、次の日の決勝戦なんだけど。

前半開始直後から私と、真上さんで3P祭りを開催して、既に、この前半終了の時点で勝敗は付いてるぐらい点差が開いた。


解り易く言えば、前半だけで15点差。


勿論、相手側のチームも決勝に上がって来るような実力のあるチームなので、決して弱い訳ではないのですが。

美樹さんのディフェンス力の高さや、豪快なシュート数々。

真上さんの先読みする様なスティ-ル能力に、針の穴を通す様なパスのセンスがあれば、如何に相手が強く、私が雑魚であっても、そんな事は些細な事。


この事象だけで、ほぼほぼ勝利は見えていた。


……でもね。

そうやって順風満帆に見えて、余計なアクシデントを起こしてしまうのが私。

実は、後半に入ってから、ちょっとしたアクシデントがあって、試合には出ない約束だった筈の飯綱ちゃんが、急遽試合に出て貰う羽目になった。


……って言うのもね。

私が、後半3分経過の時点で、またいつもみたいに調子に乗って馬鹿な事をしちゃったのよ。


それがなにかって言うと言いますと……エンドライン切れ掛けのボールを強引に取って、そのまま無理な体勢で3Pシュートを打ったのが原因。


んで、それが原因となって……その後、壁に向ってドンガラガッシャンしちゃったのよね。


その時に後頭部を壁で強打してしまったのかして、此処で一気にピヨり状態なぐらい足元がフラフラ。

とてもとても試合に出続けられる状態じゃなくなっちゃったのよね。


だから、そこでね。

此処まで来て『試合放棄』をして『優勝賞金』を逃すのが、相当、嫌だったのか。

飯綱ちゃんが『例の約束は、もぉOKで良いから、ウチを試合に出せ』って言ってくれた訳ですよ。


……っで、此処からは、間抜けな私の穴を埋めてくれた飯綱ちゃんの圧倒的な火力が炸裂して30点差を付けて優勝しちゃった訳。


意外と結末としては、あっけないものだった。


因みにね。

あの例のドンガラガッシャン・シュートは、ちゃんとゴールに入ってたらしいので、私の個人的な得点としては……3点追加と言う事で。


あぁでも……壁にぶつかった後遺症が残ってるのかして、まだ頭がフラフラしてなんか気分悪い。


優勝したのに……最悪だよ。


変にテンションを上げて調子に乗るんじゃなかった……


***


 ……でね、此処からは、会場では優勝賞品授与なんかをされながらも、その後、一旦全員でホテルに戻り。

今回の出資者の『エディさん』

仕事を休んでまで手伝ってくれた『美樹さん』

今回大活躍の名パサーにして3Pシューターの『真上さん』

悪魔の様な策と、その並外れた運動神経で超大活躍した『飯綱ちゃん』

……っと、オマケの私で、優勝賞金を山分けした後の話なんだけど。


あの飯綱ちゃんとの例の約束に1つだけとある条項が付け加えられる事に成った。


それが何かと言いますとね。

『真上さんの目指す高校に、飯綱ちゃんと私の3人で入って、バスケ部に入部する』って言う条件なのよ。


まぁ……私自身も、この条件に対して、少々スケジュール的な物が厳しくなりそうではあるんですが。

今までの様に音楽活動だけにだけ留まらず、まだまだ他にも色々やってみたいし、なにより飯綱ちゃんにも考えがある中で私の条件を先に呑んでくれてるんだから、この条件を飲む事自体には特に問題はなし。

恐らく、真上さんが何所の高校を指定したとしても、テストに関しては、なんの問題もないだろうしね。

だから基本的には何の問題も無いんだけどね……言いだしっぺの飯綱ちゃんが、全然勉強している気配を感じられないんですけど、そんなんで受験は大丈夫なの?


多分、真上さんって、学校に行ってなくても、家やフリースクールなんかで自習してるだけでも頭が良さそうだから、かなり偏差値の高い所を指定してくる様な気がするんですけど……気のせいですかね?


……( ゚д゚)ハッ!


ひょっとして飯綱ちゃん、最初から普通に受験する気なんて毛頭なく。

バスケのセレクションだけで、真上さんの指定した高校の入試を乗り切ろうとしてない?


まぁ……飯綱ちゃん自身をキッチリ評価して貰えれば、それは可能な事だろうし。

生活費を1円も出してくれない様な完全放任主義のご両親の事やら、学費面なんかを考慮したら、それしか方法がないんだろうけど。


そんな感じで、本当に大丈夫なんですかね?


……っと言う、大きな不安を持ちながら、今回のバスケット話は終了。


次回からは、再び、私のホームグラウンドである音楽編に戻りますので宜しくお願い致します。



んじゃま、そう言う事で……当初の目的だった優勝賞金をGETしたんで♪


今回は、この辺で……バイバイ♪


ま~たねぇ~~~(*'ω'*)ノ


***


【次回予告】


 さぁ~~て、そんな訳で、次回の眞子ちゃんわぁ!!


『Abnormal conditions』

「変調」を、お送りします♪


……は、良いんですけどぉ。


あれあれあれあれ?なんだろうね?

この不安しか過ぎらせない様な、嫌きちなサブタイトルは……


なんか、非常に嫌な予感しかしないんだけど……気のせいですかね?


また、おかしな事にならなきゃ良いだけど。


まぁまぁ、そんな不安を抱えながら。

でわでわ、また次回の10箇所ライブ編でお逢いしましょう。


バイバイ♪


またねぇ~~~♪


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございましたぁ<(_ _)>

これにて第1章・第44話【Bash-freaks festival】はお仕舞に成るのですが、如何でしたでしょうか?


まぁ少々、バスケの途中で『真上さんや飯綱ちゃんとの会話が入ったり』して、やや纏まりがない感じになってしてしまったのですが。

私個人としましては【いつ、何時、どんなアクシデントが起こるか解らない】からこそ、人の人生。

寧ろ、人間関係の話なんて物は、思いも寄らない時に起こるものだと感じていますので、この様な構成にさせて頂きました。


読みづらかったら、ホント、申し訳ないと思っておりです<(_ _)>


ですが、そんな中にあっても、当初の目的であった【優勝】もなんとか出来ましたし。

今後の目標も、ある程度は決まってきましたので。

次回からは、眞子の本分である【音楽の話】を書いていきたいと思いますです(笑)


まぁただ……私の場合。

どんなお話を書くにせよ【人間関係】が必ず付き纏って来ますので。

恐らくは【音楽だけの話】になる事はないと思いますので……そこだけは、どうか寛大な心で見てやって下さい。


なにをするにも【人間関係が重要】ですからね(笑)


そんな訳で次回からは。

第1章・第45話『Abnormal conditions(変調)』をお送りしたいと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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