第8話 避難

『なんだよコレ・・・』聞こえた御経に寒気がしました。


尾形さんは急いで袋に入ったゴミを玄関から放り出して最後に紐で縛った布団を運び出し水道と電気のブレイカーを落とし外に出ました。


拭き掃除や掃除機は省略です、もし文句を言われたら逆に、どやしつけてやろうと思いました。


 いつのまにか尾形さんの、お母さんはタクシーで到着しておりAさんの、お母さんと何やら車の中で話し込んでいました。

「おいBこのままゴミ処理場に全部捨てに行くけど具合大丈夫か?」


「おーバッチリよ全然大丈夫ちょっと腹減ったな」と笑っています。


「あ、ちょっとまってろ」Aさんのお母さんの車に食べ物を取りに行くと


二人のおかあさんは、おにぎりやパンをバクバク食べていました。


『少しは元気になったかな・・・』車のお母さんに言いました。


「あのさぁ終わったから鍵もかけなくていいや、もう近寄らないほうがいいよ。

じゃ俺とBでゴミ全部捨ててくるから、その後、飯食いに行って遊んでくるから、そういうことで不動産屋で確認とか、後お願いしまーす」


「わかったよ運転、気をつけてね」尾形さんの、お母さんが言いました。


「はーい」


尾形さんはゴミ処分場に行き燃えるゴミで弁当のカラや布団を処分してもらい離れたところにあるリサイクルステーションで空き缶など捨てました。


大きめのボックスカーとはいえ、ぎゅうぎゅうに詰め込んでいたので消臭除菌剤と塩を軽く車の中にまいて二人でファミレスに御飯を食べに行きました。


尾形さんはラジカセから聞こえてきた、お経の話は誰にもしませんでした。


その日は、それで終わりました。

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