「作者様へ10の質問!」への10の回答

清瀬 六朗

回答


①どういう時にネタが浮かびますか?

 「どういう時」というシチュエーションは決まってない、という感じです。

 何か書きたいと思っていて思いつくこともあれば、通勤途中など移動中にふと思いつくこともあります。

 「カクヨム」に書くばあいは、自主企画やコンテストのお知らせ・募集要項などを眺めていて「こういう企画があるのなら、こういう物語が書けるのかな?」と考えていくこともよくあります。

 この「回答」もそうですけど。


 先に人物を思いついて、この人物にはどういう物語があるのだろう、と、お話を考えて行くことが多いです。



②ネタが浮かばない時はどうしていますか?

 何もしません。浮かんで来るまで待ちます。

 ネタが浮かばないのは、疲れているか、眠いか、というときが多いので、それに気づいたらとりあえず寝ます。


 ただ、自主企画などで、「企画に参加したいけどネタが何も思い浮かばない」というときには、さまざまな要素をかき集めてきて無理をしてでもともかく構成してみることもあります。うまく行くとは限らないですけど。

 あと、四の五の言わずに最初の部分を書いてみる、ということもやります。

 うまく行くとは限らないですけど!


 最初からネタが思い浮かばないのならまだいいのですが、書き続けていて、途中でふとネタ切れしてしまい、続きが書けなくなる、ということが起こると困ります。

 そういうときも、ただ困っているだけで、何もしないのが普通です。

 何もしないというより、何もできないです。

 とりあえず、寝ます!



③どういう話を好んで書きますか?

 百合または「女の子どうしの友情」の物語です。


 「書きたい」ということでいえば、波瀾万丈の長篇ファンタジーも書きたくて、書きかけのものやプロットはいくつかあります。でも、いまの私には、長篇ファンタジーを書くのは時間的にも体力的にもキツイです。


 ミステリーも書きたいのですが、トリックを思いつくことができないので書けません。

 以前はよく考えましたけどね。密室トリックとかアリバイトリックとか叙述トリックとか。高校生のころ、教室の鍵を細工して密室を作ったり、とかしてました! ……はた迷惑な生徒ですねぇ。



④好きなシチュエーションは何ですか?

 自分の気もちに気づいていく過程、というのが好きかな、と思います。



⑤好きな関係性はありますか?

 最初は意識しなかった相手を意識し始めて、何か引きつけられる要素を見つけ出していく、みたいな?

 あと、最近気づいたのは、私は「女の敵は女」という関係性がなかなか描けない、ということです。敵どうしとして設定することもあるのですが、書いていると、最初のプロット以上に仲よくなってしまって、あとで「これ、この二人、どうするんだよ? 仲が悪かったはずだろ? いや、この二人、仲が悪いって前提であとの話ができてるんだけど!」となることもあります。



⑥好きな人物像はありますか?

 性格のどこかに「すなおな部分」を持っている、ということかな、と思います。

 「好きな」というより、書いてみるとそうなっています。



⑦影響を受けた作品(作者)はありますか?

 1980年代~1990年代初めごろの、宮崎駿さんや押井守さんの監督作品です。『天空の城ラピュタ』や『機動警察パトレイバー』シリーズに出会っていなければ、いまのような小説は書いていないと思います。もともとものを書くのは好きだったので、その作品に出会っていなくても何かは書いていたと思いますが、ぜんぜん違ったものを書いていたでしょう。


 最近だと京都アニメーションさんの作品で、とくに、瑞城高校マーチングバンドの物語を書くようになったのは『響け! ユーフォニアム』シリーズの影響です。

 マーチング経験も吹奏楽もまったく未経験なのに!


 あと、アガサ・クリスティーのミステリーが好きです。クリスティーについてよく言われる「意外なトリック」・「意外な犯人」よりも、ストーリーテリングの巧みさと、全体ににじみ出る登場人物の「愛情」の感覚が好きです。NHK-BSで再放送していた『名探偵ポワロ』はずっと見ていました。

 ミステリーが書けないので、「クリスティーを読んでミステリーを書くようになった」ということにはならないですが、影響はいろいろと受けていると思います。

 クリスティーの作品は高校生のころからよく読んでいて、その影響で教室で密室を構成したりしていたのですが、いま思うと、トリックはともかく、舞台になっているイギリスの情景がよくわかってなかったな、と思います。

 たとえば、「安アパートの事件」(または「安アパートの冒険」)とか、日本の四畳半のアパートとか思い浮かべていたら、英語の「アパートメント」は日本でいう「マンション」なんだね。けっこう豪華なマンションが不自然に安いんだけど、というお話でした。ちなみに『名探偵ポワロ』では日本語タイトルを「安いマンションの事件」としていました。


 イギリスの情景という関連でいうと、「ウィンターローズ荘のメイドたち」のシリーズ(二作品ですが)を書いたのには、久我真樹さんの『英国メイドの世界』と出会ったことの影響が大きいです。久我真樹さんは『名探偵ポワロ』についても本を書いておられます。

 「作品・作者」ではないですが、この本との出会い、という点も含めて、私の書く物語には、かつて秋葉原(御徒町近く)にあったカフェ「月夜のサアカス」さんの影響が大きいです。

 いま思うと、このお店は、私にとって、いろいろな物語へと誘ってくれる魔法の空間だったと思います。


 宮沢賢治の作品との出会いという要素も大きいです。これについては:

「銀河鉄道の夜」と私

https://kakuyomu.jp/works/16816927862658778705

にまとめました。



⑧執筆のお供はありますか?

 いろいろな環境で執筆するので定まったものはありませんが、もし環境が許せば、お茶系の飲料(煎茶のこともあり番茶のこともあり紅茶のこともあり、いろいろです)かコーヒーを飲みながら書いています。

 また、やはり環境が許せば、ですが、クラシック音楽を聴きながら書きます。

 いま聴いているのはブルックナーの交響曲第四番「ロマンティック」→ブラームスのピアノ協奏曲第一番→チャイコフスキーのバレエ音楽『くるみ割り人形』全曲版。



⑨作業環境を教えてください!

 秀丸エディタ!

 一時期、Mac使いだったことがあり、いまでも全体としてはMacやiPadは気に入っているのですが、秀丸エディタで長い文章が書きたくてWindowsに舞い戻ってきました。

 秀丸エディタの機能が私にはいちばん過不足なく合っている、と思っています。



⑩作品のこだわりを教えてください!

 お話の最後まで書きたいです!

 ……書けずに、いつまでも「完結済」にならないで更新してないものもありますし、ここに掲載するまで行っていないで、途中で止まっている作品はもっとたくさんあります。

 それでも最後まで書きたいのです!


 あとは「自分で読んでおもしろいこと」ですね。

 これはこだわりというよりも、「自分で読んでみておもしろいものでないと書けない」ということかな、と思います。

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